WILYWNKAの最新アルバム『90's Baby』に収録された「Gorgeous (feat.ellow Bucks & Nephew)」にも新人としては異例の客演参加に抜擢されたNephew（ネフュー）が、2023年12月にリリースしたMix Tape『RNB ERA』リリース以降、自身名義としては初となる最新の3rdデジタル・シングル「Chill With Me」を7月17日（水）にリリース。あわせて、イラストレーター永井博デザインのアートワークを使用したヴィジュアライザーも初公開しています。

　Nephewは、ニューヨーク・ブルックリンにある伝説的なヒップホップ・クルーZulu NationのDJ Jazzy Jayが運営するミュージックハウスの一部屋でのルームシェア生活を過ごし、自然体で心地良いハイトーンな歌声と日常を歌う等身大の言葉の表現力を備えた“次世代メロディ・メーカー”の誕生を予感させる23歳のR＆Bシンガー。

　「Chill With Me」は、切ないギターアルペジオの旋律が印象的なトラックで、友達以上恋人未満の曖昧な関係を歌ったラヴ・ソングです。ジャケット写真には、“夏曲のジャケットといえば…”な、夏ジャケットの帝王として君臨するリビングレジェンドなイラストレーター永井博のイラストを起用し、夏を連想させるレイドバックな空気感とトロピカルな配色によるイラストが、楽曲の世界観を完全再現しています。

［コメント］
This is R＆B. ピュアR＆Bと言いきってもいい。
詳しい前情報もなく放たれたこの作品集で、Nephewは、ドレイク、フランク・オーシャン以降のR＆Bシーンのスタンダードである、浮遊感に 満ちたボーカルフロウを難なく披露している。その佇まいは自然である。あまりの自然さゆえ、鼻歌のような印象さえあたえるかもしれない。だが 試しに歌ってみれば、彼のように軽やかに歌うのがいかにむずかしいことなのか、容易に理解できるはずだ。つまり、一見そうとはわからぬ超絶技巧がそこにはあるということだ。世に出てきたころのディアンジェロが、あるいはダニエル・シーザーがそうであったように、Nephewの歌声もどこ か水を思わせる。この水は聴く者の心の細かいところまで沁みわたり、ときに温め、ときに冷まし、ときに渇きを癒してくれるだろう。
――松尾潔