ボリス・グレベンシコフ 2024/07/31掲載(Last Update:24/10/07 22:29)
ソ連〜ロシアで圧倒的な人気を誇ったロック・バンド、アクワリウムのリーダーで、“BG”の愛称で知られる
ボリス・グレベンシコフ率いるバンド“BG+”が、11月に初来日公演を行ないます。11月19日(火)東京・江東区文化センター ホール、11月21日(木)京都・ロームシアター京都 サウスホール。チケットはカンフェティとGETTIISのウェブサイトで発売中です。
ソ連政権下、ロック・ミュージシャンは社会の抑圧や閉塞感、世代間の軋轢、戦争、信仰、愛、友情などさまざまなテーマを歌い、若者たちの熱狂的な支持を得ました。ロック・バンドの多くが非公式な活動を余儀なくされるなか、ミュージシャンたちは自作の歌を磁気テープに録音し、その歌はファンの間でカセットテープにダビングされることでソ連全土へと広まり、社会現象と言われるほどの大きなムーブメントとなっていきます。
なかでも、グレベンシコフがレニングラード大在学中だった72年に友人と結成した“アクワリウム”は絶大な人気を誇り、ペレストロイカさなかの87年には、国営レコード会社のメロディヤが非公式バンド初となるアルバム『АКВАРИУМ(アクワリウム)』を発表。ロシアの詩の伝統を受け継ぐ意味深い歌詞と世界中のさまざまな音楽的要素を組み合わせた独自のスタイル、そして社会的影響力の大きさは、西側の著名なミュージシャンたちにも注目され、89年には
デイヴ・スチュアートのプロデュースでソ連のロックミュージシャン初の欧米レーベルからのアルバム『
ラジオ・サイレンス』を発表。日本でもCBSソニーからCDと、その制作を追ったドキュメンタリー・ビデオ『ラジオ・サイレンス〜インサイド・ドキュメント』が発売され、大きな話題となりました。
アクワリウムはソ連崩壊後もロシアを代表するロック・バンドとして国内外で活動を続け、結成50周年を迎える2022年には国内外での記念ツアーを予定していましたが、同年2月24日未明にロシア軍がウクライナへの侵攻を開始するとグレベンシコフは即座に反戦の意を表明。記念ツアーを取りやめ、アクワリウムは活動停止しました。
その後、グレベンシコフはアクワリウムのメンバー6人とともに新たなバンド“BG+”を結成し、ロンドンを拠点に音楽活動を再開。ミニ・アルバム2枚を立て続けにリリースして、世界各国を巡り、平和への祈りを込めたコンサート・ツアーを続けています。
[追記] 2024年11月19日(火)、21日(木)に開催を予定していたボリス・グレベンシコフの日本公演は、グレベンシコフの健康上の理由により、11月19日(火)東京公演(江東区文化センター)が延期・振替、11月21日(木) 京都公演(ロームシアター京都)が中止となりました。東京公演は2025年4月16日(水)に延期し、会場は「曳舟文化センター」に変更となります。振替公演につき、すでに購入された東京公演のチケットはそのまま有効ですが、全額払い戻しも受け付けています。京都公演は中止に伴い、すべてのチケットが払い戻しの対応となります。振替・払い戻しの詳細については、主催者よりチケットをご購入の方にメールで案内されるとのこと。
払い戻しの問い合わせ先や、振替公演のチケット販売についてなど、GETTIES内BG+日本公演事務局のページやBG+日本公演事務局のXをご確認ください。
公演主催者より「公演を楽しみにし、サポートしてくださっている皆さまにこのようなお知らせをすることとなり、主催者としても残念でなりませんが、何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます」とコメントが発表されています。Photo by Valentin Zhmodikov