CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で進められた、
ブルックナー生誕200年の2024年に向けて全交響曲のすべての稿(バージョン)を新たに録音する企画「#bruckner2024」。最終巻の第9番&ヘ短調が7月に発売されたばかりのこの企画のすべて(全11曲・全18稿)を収めるボックスが9月13日(金)に発売されます。
史上初の快挙という同一指揮者による全稿録音を実現したのは、
マルクス・ポシュナー。最新の知見を援用した解釈と、ブルックナーの細かい指示を丹念に踏まえた指揮によって新たなブルックナー像を提示しています。オーケストラは
リンツ・ブルックナー管弦楽団、一部の楽曲では
ウィーン放送交響楽団が演奏しています。
この企画は「私たちが習慣にしてきた聴き方と伝統と見なしてきたものを問い直す企画」としてICMA(International ClassicalMusic Award)2024の特別賞を受賞。伝統的なブルックナー演奏においては、テンポをあまり細かく動かさず、丸く溶け合った響きで旋律を息長く歌うなど、教会で聴くオルガンや合唱のように演奏する傾向が見られましたが、ポシュナーはこれらの交響曲は教会音楽ではないとの理解に徹し、作曲者のテンポや強弱記号を仔細に読み込んで克明に反映しています。
CD5の第2番第1稿は第2楽章と第3楽章を出版楽譜とは逆の順で演奏しています。全178ページのブックレット付き(英語 / ドイツ語)。