ピアニスト、
ダニール・トリフォノフ(Daniil Trifonov)が、100年にわたるアメリカ音楽にフォーカスした新作『My American Story: North』を10月4日(金)に発表します。先行シングルとして、
ヴィクター・ヤング作曲 /
ビル・エヴァンス編曲「ウェン・アイ・フォール・イン・ラヴ(恋に落ちた時)」の配信がスタートしています。
17歳の時、クリーヴランド音楽院に入学するためモスクワを離れ、アメリカでの生活をスタートさせた
トリフォノフの新作は、ジャズ、モダニズム、ミニマリズム、ポピュラー・サウンドトラックなど、アメリカのピアノ・レパートリーを通してトリフォノフの“アメリカン・ストーリー”を辿ったもの。メイン曲には、ジャズとクラシックを融合した作曲家、
ジョージ・ガーシュウィンが1925年に作曲した「ヘ調の協奏曲」と、現代音楽の作曲家、
メイソン・ベイツがトリフォノフのために委嘱し、2022年に
ヤニック・ネゼ=セガン指揮
フィラデルフィア管弦楽団と初演したピアノ協奏曲の世界初録音が収録されています。
そのほか、20世紀アメリカを代表する作曲家、
アーロン・コープランドのピアノ変奏曲(1930年)、ジャズ・ピアニスト、
アート・テイタムが1949年に録音した「波止場にたたずみ」のトリフォノフによるトランスクリプション、ハリウッド映画のテーマなどが収録されており、アメリカの幅広いピアノ・レパートリーを象徴するトラックリストになっています。さらに、2024年4月に東京・紀尾井ホールでの来日リサイタルでも演奏した
コリリアーノ作曲「オスティナートによる幻想曲」や、アダムズ作曲「チャイナ・ゲート」、リサイタルのアンコールで披露し、話題となったジョン・ケージの「4分33秒」も収録されています。
この新作についてトリフォノフは「ただの作品集を録音するのではなく、私に語りかけてくる、お気に入りの作品を選んで集めました。アメリカ音楽に見られるさまざまなジャンル、側面、方向性を共有したかったのです」とコメントしています。
©DarioAcosta