儚げで静かなピアノの旋律とアンビエントトラックが、聴く者の心と身体に安らぎを与えるピアニスト・
五条院凌が、10月12日に東京・町田市民ホールで自身2回目となる全国ツアー〈GoJoInRyo Concert 2024〜GLAMOROUS TONE〜〉のファイナル公演を開催。本公演で、1987年に
中森明菜がカヴァーした「難破船」をサプライズで披露しました。また、オリジナル曲「孤高の惑星」が10月16日(水)に音源化され、五条院凌の世界観をより多くの人々に届けています。
クラシックスタイルの完全生音コンサートに重点を置いてきた五条院ですが、この公演ではピアノとキーボードを駆使し、2つの側面を余すところなく披露。開演前からファンの期待も高まっていました。
ステージには、グランドピアノと真っ赤なキーボードが配置され、「GJR」の巨大オブジェと無数の薔薇がステージ全体に散りばめられ、五条院独特の世界観が演出されました。第1部では、オリジナル楽曲「Song of Fire〜炎の唄〜」から披露し、ショートジャケットとニーハイブーツという五条院らしい衣装で登場。愛をテーマにしたメドレーを中心に演奏し、会場は大きな拍手に包まれました。
第2部では、秋らしさを感じるオレンジ色のシアードレスで登場し、オリジナル楽曲「孤高の惑星」を静かに奏で、観客の心を揺さぶりました。幻想的なピアノの旋律とアンビエントトラックが調和し、会場全体を包み込みました。
アンコールでは、スピード感溢れるオリジナル楽曲「FLASH」で締めくくられる予定でしたが、サプライズとして、1987年に中森明菜がカヴァーした「難破船」を披露。この楽曲は、五条院が幼い頃から母の影響でよく聴いていた思い入れのある曲で、自身のカヴァー・アルバム『
お愛集』にも収録されています。
そしてつい先日、この曲を作詞・作曲した
加藤登紀子の歌手活動60周年を祝うパーティーに招かれ、五条院は加藤と共演。そんな特別な出来事を経て、この日のステージで「難破船」を披露する運びとなりました。会場には、涙を流す観客も見られ、感動的な一夜に。五条院は「カバーをきっかけに広がったご縁を本当に嬉しく思います。人生は何が起こるかわかりません。皆さんも好きなことを続けて、ご縁を広げていってください」と観客に語りかけました。
さらに、12月5日(木)には世界トップクラスの音響特性を誇る、東京オペラシティ コンサートホールにて、完全生音による集大成のコンサートを開催。五条院は「これまでの経験をすべて詰め込んだ特別な一夜を、ぜひ体感していただけたらと思います」と、次なる公演への期待を高めました。
五条院凌の独特な音楽世界は、これからもますます広がっていきます。次なるステージに注目したいところです。
Photo By ViVi Koharu