馳星周の直木賞受賞作を、
瀬々敬久監督が
高橋文哉と
西野七瀬のダブル主演で映画化した『少年と犬』が3月20日(木・祝)に全国ロードショー。同日には、作曲家の
小瀬村晶が手掛けた
オリジナル・サウンドトラックもリリースされます。
映画『少年と犬』は、馳星周が2020年に発表、第163回直木賞を受賞し、現在までに累計発行部数50万部を突破している名作が原作。様々な背景を抱えた人々と犬の多聞(たもん)の触れ合いを描いた6つのエピソードを綴った短編連作小説を複数のエピソードにオリジナル要素を加えて映画化。メガフォンを取るのは、『
ラーゲリより愛を込めて』(22)、『
護られなかった者たちへ』(21)、『
糸』(20)など、骨太な社会派ドラマから恋愛物語まで幅広いジャンルで、繊細で丁寧な演出に定評がある人間ドラマの名手・瀬々敬久監督。また、『ラーゲリより愛を込めて』にて藤本賞・奨励賞を受賞した
平野隆が企画・プロデュースし、脚本は
林民夫が手掛けるなど、『ラーゲリより愛を込めて』の製作陣が再集結しています。
小瀬村晶は、『ラーゲリより愛を込めて』のサウンドトラックも手掛けており、映画『少年と犬』の音楽担当はそれに続く瀬々敬久監督とのタッグ。本作では、近年のシグネチャーサウンドであるピアノや弦楽器を使ったモダンクラシカルな作風に加えて、大正時代のリードオルガンやアイルランド伝統のイーリアンパイプスなど、特徴的な音色を記号的に取り入れることでこれまでみられなかった新たなアプローチを展開。また、映画の後半にかけて訪れる変化と呼応するように、デビュー作から通じるピアノアンビエントを下敷きにした揺らぎのある音楽を取り入れるなど、独自の音色と旋律による世界観が映画全体を見護るように包み込み、過酷な運命に立ち向かう人間と犬のかけがえのない絆、長い旅路の先に訪れる奇跡を見事に描きだしています。