工藤祐次郎が2015年に自主リリースした2ndアルバム『
葬儀屋の娘』が、7月8日(火)にアナログ盤としてリリースされます。
本アルバムはリリース当時、
曽我部恵一(
サニーデイ・サービス)より“名盤”と称され、詩情豊かな歌詞と独自の世界観が高く評価され、表題曲の「葬儀屋の娘」は
小山田壮平や、なち(
サバシスター)に弾き語りカヴァーされるなど世代を超えて新たな拡がりを見せており、今なお多くのリスナーに愛され続ける作品。発売10周年を記念し、待望のアナログ盤としてこの度リリースが決定しました。
リリースに合わせて記念イベントも開催される予定となっており、詳細や追加アナウンスはオフィシャルSNSより今後発信されていく予定です。
[コメント]『葬儀屋の娘』10周年に寄せて
2015年の7月8日に発表したアルバム『葬儀屋の娘』が、発表から10周年のこの夏、なんとアナログレコード化されることとなりました。
発売日は2025年7月8日(火)、ちょうど10歳の誕生日の日です。
以前も話したかもだけど、このアルバムは自分の遺作になると思っていた。
とはいえ入水してやろうとかそんなんじゃなく、これが完成したらお迎えが来てくれるのじゃないかしらと当時なんとなく考えていて、27歳だし、貯金も尽きたし、迎えに応じるにはいい頃合いだろうと。
誰にでもあるぼんやりとした希死念慮、お年頃ってやつです。
でも、完成しても誰も迎えに来ず、あれ?おかしいな遅刻してんのかな?と思ううちに、現世に生きる沢山の人たちがこのアルバムを見つけてくれ、聴いてくれ、好きだと言ってくれた。
あれから10年、未だ迎えは来ておらず、今では自分じゃない誰かがどこかでこの曲を歌ってくれたりもしている。
10年前じゃ考えもしなかった嬉しいことがいくつも起こって、今ではやっぱお迎えももうちょい遅れて来てもらおうか、などと考えている。
ありがとう、愛してくれたみなさんのおかげです。
さて、あの時生まれたふつつかな娘もこの夏10歳となります。
えらいね、10年もよく生きてくれたね、わ、なんだか泣きそうだ。
お誕生日おめでとう!新しくレコードとして生まれ変わる娘を、これからも末長くどうかよろしくお願いします。――工藤祐次郎