アシッド・フォークやゴシック、ニューウェイヴ、ドリーム・ポップなど数多のジャンルから影響を受けた耽美な世界を構築するユイミナコによるソロ・ユニット“
MINAKEKKE”が、4月16日(水)に3rdアルバム『Anti Past-Future』を配信リリース。同時に収録曲「Alright」のミュージック・ビデオが公開されています。
本作は、過去の悔恨も、未来への憂いも捨て去って“今”を懸命に生きることが、自分の全てを肯定する。そこでは全ての時間軸は並列化され、知識も想像も、“今”の自分を構成するものだけが無造作に並べられる――そんな、過去現在未来の時間軸を断ち切って“今”だけにフォーカスした作品。故に、アルバムながらかなり雑多なサウンドが集積されており、それぞれの楽曲のアレンジは音楽ジャンル的な伝統や共感をつなぐ機能からは逸脱。むしろ歪さや、時に根無し草のような浮遊感を帯びており、その本質は「何を表現しているか」ではなく「どのように存在しているか」という、MINAKEKKEの“今”そのものが表れています。
ユイミナコと共同プロデューサーの
橋本竜樹による非常にミニマルな制作を中心に、
森田晃平(b)、原“GEN”秀樹(ds)、副田整歩(sax)が参加。録音&ミックスは飯塚晃弘、マスタリングは風間萌が手がけています。さらにヴィジュアル・クリエイティヴは、先行シングルを含めたジャケット・ワークからミュージック・ビデオやリリック・ビデオのすべてを小鉄昇一郎が手がけ、アルバムの世界観をまとめ上げています。
[コメント]過去と未来への反抗
消してしまいたい過去も、憂いている未来も、
「今」目の前を生きることには敵わない
「今」が積み重なり、やがてまた自分自身となり、
その繰り返しが人生となる
生きているなかで日々、脳内で時間軸を行ったり来たりするけれど、
「過去」を嫌い、「未来」に囚われることは、
どれだけ「今」を生きることの足枷となるだろう
結局「今」の自分もやがて過去になるし、いつか思い描いた未来の自分が「今」かもしれない
過去と未来に反抗していくことは、
結果的に「今」を全ての時間軸を、自分自身を肯定していくことになるのではないかと考えている
「今」を送るだけで、それだけで充分――MINAKEKKE憂鬱、ロマンティック、孤独で大仰。
違法建築のようなアルバム。――Tatsuki Hashimoto