かつて下北沢にあったGARAGEというライヴハウスで出会った3人組のバンド、ampel。現メンバーでの活動から13年経つ今年4月16日(水)、バンド史上初となるデジタル・シングル「RED」をリリース。
前回に音源を発表したのは遡れば10年前の2015年。
ペトロールズ所属のレーベル「enndisc」よりシングル「mage」をタワーレコード渋谷限定にてCD化。以降音源を一切発表することなく、周囲に惑わされずマイペースを貫く様に走行していた彼らが、10年と言う歳月を経て初の配信という手段を選びました。
現在は
TENDREとして活躍する河原太朗がベースヴォーカルと作詞作曲を担当。
Yogee New Wavesのギタリストであり様々な現場でもその音色を響かせる、ギター竹村郁哉。同じく数々の現場でその力強くしなやかなドラミングを披露する、ドラム吉岡紘希。3人それぞれが織りなすサウンドは非常にシンプルで緻密。“余白を楽しみ、友人同士対話の様に音を紡ぐ”。そんなバンドです。
今作は3ピースならではのシンプルなバンドサウンドに加え、河原によるピアノ演奏も加わりバンドの持つ素朴であたたかな音像がさらに立体的になっています。河原の歌声がその景色、淡く光る夕焼けに溶け込む様な、まるで実家に帰ってきたかの様な安堵を覚えます。マイペースに並走してきた彼らが、赤に変わった信号を前にして想う、実家のような居場所。それがこのampelというバンドであり、各々の人生の青信号を待ち構えながらも、この場所に帰ってきては対話を楽しむのでしょう。