劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』の公開が9月19日(金)に決定。生まれつき足が速い“才能型”トガシ役に
松坂桃李、トガシとの出会いから100mにのめり込む“努力型”小宮役に
染谷将太が決定し、特報とティザー・ヴィジュアルが公開されました。
原作は、『チ。―地球の運動について―』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した新鋭・魚豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』(講談社刊)。陸上競技の世界で、“100m”という10秒に満たない一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱を描いた物語は、「心が熱くなる」「スポーツ漫画で感じたことない感覚」と多くの共感と驚きを呼び、完結後も熱狂的な人気を集めています。
監督は、長編1作目の『
音楽』で「アニメ界のアカデミー賞」と名高い米アニー賞ノミネートをはじめ、国内外の多数の映画賞で高い評価を受ける気鋭のクリエーター・
岩井澤健治。本作も2024年6月にフランスで開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭の「Work in Progress」に選出され、早くも世界から注目を集めています。脚本は、劇場アニメ『
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』、TVアニメ『
東京リベンジャーズ』シリーズ、劇場アニメ『
劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のむとうやすゆき。キャラクターデザイン・総作画監督は、TVアニメ『
葬送のフリーレン』、劇場アニメ『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』など人気作で原画・絵コンテ・演出など多岐に活躍する
小嶋慶祐。音楽は、TVアニメ『
呪術廻戦』、TVアニメ『東京リベンジャーズ』シリーズ、TVアニメ『
Dr.STONE』シリーズの
堤博明が手掛けます。
そしてこの度、松坂桃李と染谷将太がダブル主演を務めることが決定。2人は『
アントキノイノチ』(2011)以来、14年ぶりの共演となります。松坂が演じるトガシは、生まれつき足が速く、「友達」も「居場所」も当たり前に手に入れてきた“才能型”。松坂は「原作を読んだ時に、登場人物の呼吸や、風を切っていく音、足が地面について駆けていく音、汗、体温を感じました。初めての経験でした。なにより、選手一人一人の葛藤や、繊細な心の機微に揺さぶられ、ページを捲る手が止まりませんでした。参加できることを、光栄に思うと同時に、とてつもなくプレッシャーも感じました」と明かしつつ、真摯に役に向き合う様子を窺わせました。染谷が演じる小宮は、辛い現実から逃れるために、ただ夢中で走り続ける転校生。トガシとの出会いから、さらに100m走にのめり込んでいく“努力型”でトガシと対照的な役どころ。染谷は「魚豊先生の原作を読んだとき、自分が風を切って走っているような躍動感を感じました。それをアニメーションに落とし込んだら、絶対面白い作品になるだろうなと。観る方の息も思わず上がってもらえるように大切に演じました」とアフレコを振り返りながら、作品の完成に期待を寄せています。
松坂は「染谷くんとの共演は14年ぶりとなりますが、とても嬉しかったです。染谷くんが演じた小宮は、まさに小宮でした」とコメント。染谷は「桃李君は、声に力強さや、繊細さ、危うさとかいろんな表情を持っている方ですし、久しぶりに一緒にお仕事させてもらえるのが純粋に嬉しいです」と互いに共演の喜びを伝えあいました。
公開したティザー・ヴィジュアルでは、正面へまっすぐな視線を向けるトガシと、競技服を着て足元に視線を落とす小宮の後ろ姿が描かれています。隣り合わせではありますが、同じ空間にはいない。100mを通し、ライバルとも親友ともいえる2人の静かで熱い闘争心が伝わるヴィジュアルとなっています。
特報映像では、小学生、高校生、社会人へと成長し、走り続けるトガシと小宮の姿を捉えています。疾走感ある楽曲とともに2人が出会い、競うアスリートたちが躍動します。選手たちの表情は一様に清々しいものではなく、時に険しく、悩み、0.001秒が人生を分ける勝負の世界に身を置く覚悟を滲ませています。「今日も勝たせてもらうよ」と余裕を見せるトガシに、「そう、頑張ってよ」とボソッと返す小宮。対照的な2人はどのように関係し、“100m”の先にどんな景色を見るのか。「すべては、その一瞬のためにー」というコピーには、100mという一瞬の輝きに魅せられ、人生を懸ける主人公2人の狂気と情熱を窺うことができます。
9月19日全国の劇場で、トップスピードでスクリーンを駆け抜けていく、これまでにない興奮をぜひ味わっていただきたいところです。
[コメント]原作を読んだ時に、登場人物の呼吸や、風を切っていく音、足が地面について駆けていく音、汗、体温を感じました。初めての経験でした。なにより、選手一人一人の葛藤や、繊細な心の機微に揺さぶられ、ページを捲る手が止まりませんでした。そんな「ひゃくえむ。」のアニメーション映画に参加できることを、光栄に思うと同時に、とてつもなくプレッシャーも感じました。染谷くんとの共演は14年ぶりとなりますが、とても嬉しかったです。
染谷くんが演じた小宮は、まさに小宮でした。原作から感じた音や汗、体温がそのまま伝わる作品になっていることを願います。是非楽しみにしていてください。――松坂桃李魚豊先生の原作を読んだとき、聞こえないはずの100m走を走る音が聞こえてくるような、自分が風を切っているような躍動感を感じました。それをアニメーションに落とし込んだら、絶対面白い作品になるだろうなと心惹かれました。小宮には気持ちが先走って限界がどこだか分からなくなってしまうような人間味があり、僕自身にも響くところがあります。観る方の息も思わず上がってもらえるように大切に演じました。――染谷将太©魚豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会