地元公演という事もあり、開演前からアットホームで柔らかな雰囲気が漂うなんばHatch。定刻を少し過ぎた頃、SEが会場に流れるとハナフサマユとバンドメンバーがステージ上に姿を現した。その直後、ピアノの美しいく柔らかな旋律が流れ、4th ALBUM『色彩』のリードトラックである「エリンジウム」からライブがスタートする。そして、「彩りキャンバス」「October」とCD収録曲順に間髪入れずに披露していく。新譜リリースから約半年が経過したが、本日がロングツアーのファイナル公演である事を改めて実感させてくれるセットリストである。3曲を披露し、本日初めてのMCが入ると満面の笑みで「皆さん!元気ですか〜!」とご挨拶。このテンションに呼応して客席も一斉に立ち上がり、ボルテージが急上昇する中で披露したのはアップテンポな一曲「メリーゴーランド」。このブロックでは「トリコ」「Who am I」「ハコニワ」「憂さ晴らし」と、新旧の楽曲を織り交ぜながら巧みなステージングを楽しませてくれた。表情が違う一つ一つの楽曲をしっかりとはめ込んでいくハナフサマユの表現力の高さにも脱帽である。
まだまだ熱気溢れる会場には、必然的にアンコールの声が響き渡る。再びバンドメンバーと共に姿を現すと、心からの感謝の意を伝え、「Darling I love you」「栄光に向かって」の2曲を披露した。ステージ上で「今日は本当にありがとうー!」とギターを掲げて歓喜の雄たけびを上げる姿は、ツアーファイナルを無事に迎えられた事への充実感、満足感、安堵感、そして支えてくれる多くのファンへの感謝の思いが凝縮され、体全身で感情を爆発させた姿が印象的であった。2時間を超える公演は4th ALBUM『色彩』に収録された全12曲を惜しげもなく全て披露し、今回のツアータイトルにもある“彩り”という言葉に相応しい、カラフルで鮮やかなパフォーマンスをステージ上で描き上げた。新旧楽曲含めた、その美しく彩り豊かな楽曲とパフォーマンス力は、シンガーソングライターとしてのポテンシャルの高さを確信させ、今後の更なる飛躍を期待せずにはいられない公演であった!
カメラマン:maco hayashi
■ハナフサマユ セットリスト 2025年4月25日(金) 大阪 なんばHatch
M01. エリンジウム M02. 彩りキャンバス M03. October M04. メリーゴーランド M05. トリコ M06. Who am I M07. ハコニワ M08. 憂さ晴らし M09. 話をしようよ(※弾き語り) M10. あいたい(※弾き語り) M11. 靴ずれ(※弾き語り) M12. たこパティエの歌 M13. プリムラ M14. Be Free M15. 春と門出 M16. 感謝の手紙 M17. アステリズム M18. 星が降る度に EN01. Darling I love you EN02. 栄光に向かって