米ミシガン出身のコンセプチュアル・ポストハードコア・バンド、
ラ・ディスピュート (La Dispute)が、6年ぶりとなる新アルバム『No One Was Driving The Car』を9月5日(金)にエピタフからリリースすることを発表しました。
セルフプロデュースで制作された本作は、2017年の心理スリラー映画『First Reformed』に強く影響を受けており、テクノロジーの進化によって悪化した終末感の影にある倦怠感を描き出しています。アルバム・タイトルは、ヴォーカリストのジョーダン・ドライヤーがニュース記事で目にした、致命的な自動運転“テスラ”の事故について警察官が述べた言葉から引用。この不条理な出来事は、私たち自身の人生におけるコントロールの度合いを問うものでもあります。アルバム全体を通じて、画面やカメラが超越的な瞬間を妨害し、溺れる夢、死んだ動物、崩壊する人間関係や間接的な自殺など、日常の苦しみがフラッシュバックのように現れ、ドライヤーは以前にも増して原初的な叫び声を上げ、繊細な歌唱を披露し、ギターはこれまで以上に鋭く響いています。
あわせて、アルバムの第1幕として「I Shaved My Head」、「Man with Hands and Ankles Bound」、および「Autofiction Detail」の3曲を公開。この第1幕では、
ポール・シュレイダー の「部屋の中の男」というトロープにインスパイアされた、危機的な一夜が描かれています。
ドライヤーは「それは、夜にバスルームで一人で頭を剃りながら、自身からゆっくりと乖離していく男の自己分析から始まる。その後、隣人の窓から覗いた会話が続き、それはコントロールと欲望に関するもので、床に縛られた男性とその前に立つ女性(おそらくセックスワーカー)のイメージによって表現される。その女性が建物を去り(彼女の仲間はまだ縛られたまま)、語り手も自分の家を出る。彼は彼女そのものではなく、時間や自己、環境によって断絶された命への欲望を取り戻すための象徴として彼女を追いかけるか、あるいは置き去りにされた男性(無力さや、あるいは彼が成功している複雑な何かを追求する自信)の影響から逃げ出すように」と語っています。
アルバムの残りの曲は、9月に向けて順次リリースされる予定とのことです。
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Photo by Matin Lead