Jun Futamataと平川恒太による共同プロジェクト「Grey《灰色の領域》」が、全7曲入りのアルバムを5月14日(水)にリリース。
1日の光の移り変わりをモチーフに、少しずつ移り変わる時の儚さや繰り返される人類の営みを表現した作品『Grey《灰色の領域》』。24時間の光の移り変わりを24分の音楽と48の版画で表現した本作品のアルバム(全7曲入り)が公開されています。
現在、カスヤの森現代美術館にて展示開催中。5月18日(日)のフィナーレ・イベントではJun Futamataによるライヴが決定。この日だけの特別なスペシャルアンビエントセットでのパフォーマンスが行われます。作品と共鳴しながら、音と空間が静かに融合する時間を体感してほしいところです。
[コメント]時代や宗教や国、人種などに限定されない全ての人間の祈りとなるように無宗教な楽器としてボイスのみを使用し14-18世紀に使われていた音階(キルンベルガー/べルクマイスター/ミーントーン/ピタゴラス音階)と現在の平均律を使って制作した。また同じリズムが連続するポストクラシカルの音楽的特徴は版画作品の連続性と関係し、少しずつ移り変わる時の儚さや繰り返される人類の営みを表現している。――Jun Futamata8月15日のアトリエの1日の光の移り変わりを髑髏をモチーフに描いた。善と悪、戦争と平和など単純に白黒で語ることが困難な世界を音楽(レコード)と版画、鉛筆デッサン(レコードジャケット)によって表現した。レコードジャケットの表側が光の移り変わりを描いた原画のデッサン、裏側が原画のイメージをほぼ差異のない灰色で制作した版画作品になっている。
版画作品では、アウシュヴィッツ強制収容所からの生還者であるプリーモ・レーヴィの「灰色の領域」の概念を表現するためにターナー色彩株式会社の協力のもと黒から白までの96色の特注色の灰色の絵の具によって制作した。――平川恒太