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アンドラーシュ・シフ、D.スカルラッティ&クルターグを弾いた90年代の未発表ライヴ音源がアルバムに

アンドラーシュ・シフ   2025/07/22 16:34掲載
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アンドラーシュ・シフ、D.スカルラッティ&クルターグを弾いた90年代の未発表ライヴ音源がアルバムに
 auditeが誇る人気のルツェルン音楽祭シリーズ「Historic Performances」から、アンドラーシュ・シフ(p)が1998年と1999年に開催した公演の未発表ライヴ音源集『ルツェルン音楽祭ライヴ1998&1999 D.スカルラッティ&クルターグ:ピアノ作品集』が9月5日(金)に発売されます。98年の公演からクルターグの『ピアノのための「遊び」』の第5巻より6曲と第6巻より7曲、99年の公演からドメニコ・スカルラッティのソナタ集(13曲)の全26曲を収録。音源は、音楽祭の公演を当初から放送しているSRF(スイス放送協会・ドイツ語放送)のアーカイヴに残された放送用録音をリマスタリングしたものです。

 D.スカルラッティとクルターグ、時代の離れた2人の「小品の大家」を収録した興味深い内容となっており、ブックレットには貴重な写真を多数掲載。音楽祭ならではの高揚感に満ちた演奏を聴くことができます。

 98年に取り上げたクルターグの「遊び」は、作曲家にとってのライフワーク、日記のような作品で、1973年から書き始められ2021年には第10巻を発表、なお継続して書き進められている小品集です。ハンガリーの同郷シフにとって録音こそ初となるレパートリーですが、14歳で入学したブダペストのリスト・アカデミーでクルターグに師事して以来、関係の深い作曲家であり、音楽観をじゅうぶんに共有している存在と言えるでしょう。音楽祭ではクルターグ自身の提案に基づく選曲がなされました。シフの見事な解釈と絶妙の音感覚があいまって、めくるめくような小宇宙が展開されています。

 99年の公演で披露したスカルラッティは、デッカ盤(87年録音)と比べてもあきらかにライヴならではの感興が感じられ、テンポを大きく揺らし、大胆に抑揚をつけて歌い、即興的な冴えも抜群。ピアニスティックな曲ではブリリアントな音響を繰り出し、静かな曲ではじつに繊細な語り口を聞かせる、予想を上回るドラマティックな演奏が楽しめます。

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