Ring Ring Lonely Rollssが、最新アルバム『,But beautiful world』を9月19日(金)にリリース。
どのシーンにも属さず、後ろ盾を持たず。それでも歩みを止めることなく10年。Ring Ring Lonely Rollssは、いつだって孤高の存在でした。有名ミュージシャンや映画監督がその音楽を絶賛し、一部のリスナーは熱狂的に支持します。
不思議と「好きなアーティスト一覧」には載らないのに、「一番好きなアーティスト」として名を挙げる人が多いのも、このバンドの特異な魅力でしょう。
そんな彼らが、結成10年の節目に放つ待望のニュー・アルバムが『,But beautiful world』。本作は、近年続いた自然災害や社会の混乱を経て、それでもなお自分の中に渦巻く感情と向き合うことで生まれました。怒りや葛藤、後悔、かすかな希望――過去と現在、そして未来への思いとともに、半径3メートルの日常に潜むささやかな幸福まで丁寧に掘り下げています。他人のためではなく、まず自分のために紡いだ感情が、結果として音楽になっています。
半径3メートルの現実にじっと向き合い、逃げずに綴った、きわめて個人的な記録です。けれど、その正直な言葉が、思いがけず他者の感情と静かに共鳴していきます。
「混乱する時代だからこそ、個人の生活の尊さが際立つ」。そんな視点から紡がれた全7曲は、聴く者それぞれの現実に寄り添い、共に歳を重ねていける音楽として響きます。自由な創作姿勢が、Ring Ring Lonely Rollssの音楽をより普遍的なものにしています。わずか30分とは思えないほどの密度を誇り、聴く者を物語の深部へと引き込みます。
先行配信された3曲に加え、新たに収録された楽曲のミックス / マスタリングには、ヒップホップ・シーンの重鎮でもある
TSUTCHIE(SHAKKAZOMBIE)が参加。これまでのRing Ring Lonely Rollssとはまた違う表情を見せるサウンドが完成しました。
60〜70年代ロッククラシックからの強い影響を色濃く残しつつ、“王道の音楽”を軸に据えながらも、独自の表現を模索した本作。往年のロック・ナンバーを想起させる骨太な楽曲から、ヒップホップ・ユニットでの経験を活かした自由度の高いヴォーカルワークまで、音楽性は実に多彩。どこか無邪気で、時に忘れていた記憶を呼び起こすような楽曲群は、夢と現実を行き来するだけでなく、その2つを静かにつなぐ“感情のインターフェイス”のような作品となっています。
「音楽くらいは楽しく行こうぜ」。そんな想いが詰まった『,But beautiful world』は、Ring Ring Lonely Rollssのこれまでの歩みと、これからの可能性を示す重要なマイルストーンとなりそうです。
アートワークを手がけたのは、古くから交流のある絵本作家のVVIN。今回のジャケットにはVVINの描き下ろしの絵に加え、大坂元紀(vo)が紡いだ歌詞が刻まれており、音楽と絵と言葉が一体となった作品に仕上がっています。
また、Ring Ring Lonely Rollssは、9月29日(月)に東京・下北沢THREEとBASEMENTBARを舞台に2会場往来型のリリース・パーティーを、さらに12月11日(木)には東京・新代田FEVERにて自身最大キャパシティとなるワンマン・ライヴを開催します。
誰にも似ていない。どこにも属さない。「Ring Ring Lonely Rollss」という名前は、これからも音楽シーンに“異物”として響き続けます。