ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで見事優勝を果たした
辻井伸行のニュースは瞬く間に日本全国を駆け巡り、クラシック・リスナーならずとも一度は耳にされた方も多いことでしょう。
この“コンクール効果”で、彼のCDやDVDの売れ行きが驚異的な伸びを見せています。
彼のオリジナル曲も収録されたデビュー・アルバム
『debut』(2007年10月発売)は、6月17日現在で累計出荷11万枚を突破! “1年間で5千枚売れればヒット、1万枚売れれば大ヒット”というクラシックCDの常識を大幅に超越した受注・出荷となっています。
コンクール本選で演奏された
『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番』のCD(2008年10月発売)は、この10日間で17.5倍の売り上げ増を記録しました。一時は生産・物流が追いつかない状態に陥りましたが、先週末から解消されつつあります。
DVD
『川のささやき〜サントリーホールLIVE!』も、この10日間で2,000枚から20,000枚へと10倍増となっています。
受賞からまだ10日あまりしか経っていないのに、この売れ行き。今後、まだまだ伸びて行きそうです。
受賞後すぐに記者会見を開き、日本での公演も行なった辻井伸行ですが、今週末にはドイツのルール・ピアノ・フェスティバルにも参加します。
ルール・ピアノ・フェスティバルは、中部ドイツのルール地方で1988年から行なわれているピアノを中心とした音楽祭で、今年は5月8日から6月17日にかけて72回の公演が予定されています。
主な出演者は、
ピエール=ロラン・エマール、
ダニエル・バレンボイム、
ミシェル・カミロ・トリオ、
アンネ=ゾフィー・ムター、
アンドレ・プレヴィン、
アンドラーシュ・シフ、
マルタ・アルゲリッチ、
チック・コリア、
ハービー・ハンコックなど、クラシックやジャズの巨匠たちがズラリ。
辻井伸行は、6月21日(日)20:00から、ドルトムント市のハーレンベルク・シティセンターで行なわれる44番目の公演に出演。「ショパン:12の練習曲」「マスト:インプロヴィゼーションとフーガ」「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番“ハンマークラヴィーア”」を演奏します。すべて、辻井がクライバーン・コンクールで演奏した曲です。
中でも注目の曲は、同コンクールのために書き下ろされた新作課題曲の一つで、辻井はこの曲の演奏によって、新作課題曲の最も優れた演奏に対して与えられる“ビヴァリー・テイラー・スミス賞”を受賞しました。
今後は世界を舞台に羽ばたいていく辻井伸行の活動を、皆で応援しましょう!