TV番組『五嶋龍オデッセイ』や『情熱大陸』、そしてJR東日本のコマーシャルなどでお馴染みの天才ヴァイオリニスト
五嶋龍が、自身初となる公開イベントを6月20日(土)東京・丸の内で行ないました。
このイベントは、お洒落な雰囲気に包まれた街、丸の内の仲通りとNYマディソン・アヴェニューが姉妹ストリートとなったことを記念して開催されたものです。NY生まれ、NY育ちの五嶋龍がスペシャル・ゲストとして登場、美しく研ぎ澄まされたヴァイオリンの生演奏とトークで集まった大勢のファンを魅了しました。
幼少の頃から高校生までの10年間にわたり、五嶋龍の成長過程はTVのドキュメント番組『五嶋龍オデッセイ』で紹介され、“神童”としての天才ぶりと、あどけない笑顔で、お茶の間の人気を博してきました。“神童”から“天才”へと成長した現在20歳の五嶋龍は、クラシック・アーティストの枠をはるかに超えた桁外れの人気をもつ稀有な存在です。そのため日本公演のチケットは即日完売で入手困難。チケット追加を望む声が多々寄せられることもあって、今回初の試みとして、オープン・スペースでの無料ミニ・コンサートを開催することになりました。
この日は3枚目となるニュー・アルバム
『ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」』が発売されたばかりということもあり、生の五嶋龍をひと目見ようと、ヴァイオリン・ケースを持った子供から年配のご夫婦まで幅広い層のファン、およそ1,000人が集まりました。イベント自体は15時からだったにもかかわらず、熱心なファンは朝4時から入場整理券を求めて並んだとのことです。
ミニ・ライヴでは自身の大学生活などを含む楽しいトークをはさんで、4曲が演奏されました。最新CDに収録されている有名曲、ヴィヴァルディ「四季〜冬のラルゴ(2楽章)」は、しっとりと心に染み入るように美しく、クライスラーの「愛の挨拶」「美しきロスマリン」は躍動感に満ちた魅力的なメロディが印象的。最後に演奏されたサラサーテ「ザパティアード」での自在に操られる超絶技巧はじつに鮮やかでした。
五嶋龍は、20歳の若者らしい、すがすがしい姿で登場し、得意の空手で鍛え上げた身体で堂々と演奏。現在はアメリカのハーバード大学で物理学を学んでおり、今秋で大学3年生になります。目を見張るほど頼もしい姿に成長した五嶋龍に、幼い頃から彼を知るファンは、惜しみない拍手と声援を送っていました。
そして、この日のイベントにスペシャル・ゲストとして登場した五嶋龍に、丸の内のイベント実行委員会から、世界でただ一つの“スウィーツ・ヴァイオリン”が贈られました。
このヴァイオリンは、すべてがお菓子(アメ)でできており、本物のヴァイオリンと同じ実寸大で製作されている特注品で、ザ・ペニンシュラ東京のエグゼクティブ・ペストリーシェフの野島茂氏が製作を担当。細かいディティールにもこだわっており、弦だけは本物の弦を使用し、はじくとポロンと音がでる仕組みになっています。白く輝くスウィーツ・ヴァイオリンの登場に、五嶋龍は「食べちゃっていいのかな? 弾いてから食べさせてもらいます」と嬉しそうに笑いました。
イベント終了後には、新譜発売記念サイン会が行なわれ、順番を待つファンの長い列がビルの外まで続き、大盛況のうちに終了しました。
初のイベントを終えた五嶋龍は、集まってくれた大勢のファンに「こんなところまで来ていただいてありがとうございました。普通のコンサートの環境とは違いましたが……みんな、聴いてくれてありがとう」と、はにかんだ笑顔で会場を後にしました。