いま注目を集めている指揮者、
ベルトラン・ド・ビリー(Bertrand de Billy)と手兵
ウィーン放送交響楽団の新譜
『ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」』(BVCC-40008 税込2,100円)が7月22日に発売されます。
このコンビは、
モーツァルトのダ・ポンテ3大オペラに始まり、ド・ビリーの出身地フランスの近代音楽、オーケストラの本拠地ウィーンの
シューベルト、声楽つき大作である
ベルリオーズの「レクイエム」、
ベートーヴェンの交響曲ツィクルス、
パスカル・ロジェとの
ラヴェル&ガーシュウィン、デュカスのオペラ『アリアーヌと青ひげ』や、ポラスキとのワーグナー『トリスタンとイゾルデ』の名場面集、
R.シュトラウスの管弦楽曲集など、立て続けに注目すべき録音を行なってきました。
今回録音された「新世界」交響曲は、チェコの国民音楽を大成した大作曲家
ドヴォルザークが、1892年から3年にわたってアメリカに滞在した折に作曲された傑作。ドヴォルザークのアメリカの民俗音楽に対する共感が示され、五音音階の使用、付点、シンコペーションのリズムの効果的使用などがみられます。
そしてカップリングに収録された
スークの『おとぎ話』は、濃厚なロマン性を備えた組曲。スークはドヴォルザークに学び、その娘婿となった20世紀チェコを代表する作曲家です。
ド・ビリーは、ウィーンの演奏伝統を踏まえながら、引き締まったアンサンブル、磨き上げたディテールと音の透明性でこれらチェコの作品を見事に表現、ウィーンの音楽シーンに新風を吹き込むフレッシュで感動に満ちた名演に仕上げました。
なお、同コンビは2010年3月に再来日公演が予定されています。ソリストはハープの
グザヴィエ・ドゥ・メストレ。今後の活動から目が離せません。
※7月22日発売
ベルトラン・ド・ビリー指揮ウィーン放送交響楽団
『ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」』(BVCC-40008 税込2,100円)
[収録曲]
01. ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調op.95, B.178「新世界より」
02. スーク:組曲『おとぎ話』op.16
[録音]
2007年11月23日、ウィーン、ムジークフェライン、グロッサーザール(スーク)
2008年2月22日、ウィーン・コンツェルトハウス(ドヴォルザーク)