1946年に
ジュリアード弦楽四重奏団を結成し、1996-97年のシーズンに引退するまで50年にわたり第1ヴァイオリン奏者を務めたロバート・マン(Robert Mann)。近年はソリスト、作曲家、そして指揮者としての活動にエネルギーを注いでいます。
今年89歳になるロバート・マンが
サイトウ・キネン・オーケストラを指揮したアルバム『ロバート・マンの芸術』(MF-25101 税込3,000円)が9月20日に発売されます。
1961年、ジュリアード弦楽四重奏団の一員として、齋藤秀雄から桐朋学園のマスタークラスの指導に招かれたロバート・マンは、桐朋学園オーケストラのクオリティの高さに驚嘆。以来、齋藤秀雄と親密になったロバート・マンは、渡辺實和子(vn)、
今井信子(va)、東京クァルテットなどを指導し、彼らは世界に大きく羽ばたいて行きました。
そんな背景があり、1993年にジュリアード弦楽四重奏団はサイトウ・キネン・フェスティバルに出演。ロバート・マンは1997年に同楽団を引退すると、1999年からは室内楽や自作の演奏、次世代の教育のために、毎年のようにサイトウ・キネン・フェスティバルを訪れるようになり、2003年には指揮者としてもデビューしました。
当アルバムは、ロバート・マンのサイトウ・キネン・フェスティバルにおける指揮者としての演奏の記録です。サイトウ・キネン・オーケストラには、かつての教え子も加わっており、バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」では、渡辺實和子(vn)、今井信子(va)、原田禎夫(vc)がソロを担当し、深い味わいのある感動的な演奏を繰り広げています。
モーツァルトの交響曲第40番、
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第16番(弦楽合奏版)より第3楽章も、非常に生き生きとした演奏です。
ロバート・マンは、今年のサイトウ・キネン・フェスティバルではオーケストラAプログラムを指揮することになっており、CDとコンサートの両方で期待と注目を集めることでしょう。