ニュース

20年ぶりの新作を発表したDEAD END、新旧のファンを魅了したライヴをレポート!

デッド・エンド   2009/11/24 15:51掲載
はてなブックマークに追加
20年ぶりの新作を発表したDEAD END、新旧のファンを魅了したライヴをレポート!
 L'Arc〜en〜Ciel清春LUNA SEAら多くのアーティストがその影響を公言する伝説のバンド、DEAD END。87年にデビュー、ヴォーカルMORRIEのカリスマ性とともに、その独特の歌唱法、独自の世界観を持った詩世界、そしてゴシック・ファンも魅了する陰影のある作品から抜群のポップ性を持つものまで幅広い音楽性で、ハード・ロック・シーンで異彩を放った彼ら。先日なんと20年ぶりのニュー・アルバム『METAMORPHOSIS』を発表し、さらに衝撃のツアー〈DEAD END Tour 2009“Metamorphosis”〉を大阪・東京にて2公演開催しました。

 最新アルバムでプレイしたDsのMINATOは参加せず、元LUNA SEAの真矢を迎え、新旧織り交ぜたセット・リストで満杯のファンを魅了したライヴのなかから、11月20日(金)東京・SHIBUYA-AX公演のライヴ・レポートをお届け! ライヴに行けなかったファンはもちろん、幸運にも参戦したファンも、このレポートでもう一度感動の体験を!

【オフィシャル・ライヴ・レポート】より
「再臨、そして新たなる覚醒」


 さる11月11日にリリースされた20年ぶりのオリジナル・アルバム、『METAMORPHOSIS』がオリコン・チャート初登場で14 位を記録するという幸先の良いスタートを切ったDEAD END。その“再臨”の夜が11 月20 日、東京に訪れた。これに先駆け11月17日に大阪BIG CATで行なわれたライヴは、超満員の大盛況。そしてこの夜の東京SHIBUYA-AX も、この瞬間到来を長年待ち焦がれてきた新旧のファンで、当然のごとくぎっしりと埋め尽くされた。

 最新アルバムと同様に「摩天楼ゲーム」で幕を開けたステージ序盤では、まずは同作からの楽曲を連発。しかしMORRIE(vo)の「こいつを聴いて、死んでくれる?」という言葉とともに「Frenzy」(1987年発表のインディーズ作品『DEAD LINE』収録曲)が炸裂すると、場内の熱はさらに上昇。以降は新旧の楽曲を織り交ぜながらのプログラが、圧倒的な密度とスピード感をもって展開された。

 “CRAZY”COOL-JOE(b)とYOU(g)をステージの左右に配したステージ後方で、今回バンド・サウンドの底辺を支えていたのは、真矢(ds:LUNA SEA)。『METAMORPHOSIS』でプレイしているMINATOは残念ながら不参加となったが、骨太でしかも緊張感溢れる彼らの演奏は、まさに4ピース・バンドの究極形ともいうべきもの。変幻自在の歌声をも含めた4 つの構成要素の魅力が最大限に発揮されている代わりに、余分な音がひとつも存在しないという見事さには、唸らされずにはいられなかった。

 ライヴは熱気を冷ますことも緊張感を途切れさすこともないままに進行し、予定外の3度目のアンコールで「The Awakening」が披露された頃には、開演からすでに2時間20分近くが経過していた。“再臨”をキーワードとした今回の公演を締め括った楽曲が、“目覚め”を意味するタイトルが冠されたこの楽曲だったことが、何かを暗示していた気がする。

 余談になるが、『METAMORPHOSIS』と同時に発売を迎えた『DEAD LINE』、『GHOST OF ROMANCE』、『shambara』といった旧作群のリマスター盤も、リイシュー作品としては異例の反響を呼んでおり、発売当日のオリコンによるデイリー・チャートでは、最新作を含めた全4タイトルがすべてトップ30圏内にランクされるという快挙も。アンコール時、MORRIE はオーディエンスに「20年前に観てる人は? 初めて観る人は?」と問いかけていたが、それに対する客席の反応を見るかぎり、双方の割合は半々といったところだった。古くからのファンの中毒症状を持続させたまま、新たなファン層にも確実に訴えかけてい
るDEAD END。終演後、関係者たちに向けての挨拶のなかで、MORRIE は「DEAD ENDは死ぬまで存続する」という意味深長な発言をしていたが、果たして“再臨”の先にはどのような筋書きが用意されているのか? これからもその動向には目が離せないところである。(増田勇一)

Photo:畔柳ユキ


[SET LIST]
01. 摩天楼ゲーム
02. テレパシー
03. Dress Burning
04. 神猿
-----------------
05. Frenzy
06. Danse Macabre
07. Psychomania
08. I Can Hear The Rain
-------------------
09. Promised Land
10. The Godsend
--------------------
11. Kill Me Baby
12. Guillotine
13. Perfume of Violence
14. Devil Sleep
--------------------
15. 冥合
【アンコール1】
16. Princess
17. I'm In A Coma
【アンコール2】
18. Beyond the Reincarnation
19. Song of A Lunatic
【アンコール3】
20. The Awakening
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 中国のプログレッシヴ・メタル・バンド 精神幻象(Mentism)、日本デビュー盤[インタビュー] シネマティックな115分のマインドトリップ 井出靖のリミックス・アルバム
[インタビュー] 人気ピアノYouTuberふたりによる ピアノ女子対談! 朝香智子×kiki ピアノ[インタビュー] ジャック・アントノフ   テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらを手がける人気プロデューサーに訊く
[インタビュー] 松井秀太郎  トランペットで歌うニューヨーク録音のアルバムが完成! 2025年にはホール・ツアーも[インタビュー] 90年代愛がとまらない! 平成リバイバルアーティストTnaka×短冊CD専門DJディスク百合おん
[インタビュー] ろう者の両親と、コーダの一人息子— 呉美保監督×吉沢亮のタッグによる “普遍的な家族の物語”[インタビュー] 田中彩子  デビュー10周年を迎え「これまでの私のベスト」な選曲のリサイタルを開催
[インタビュー] 宮本笑里  “ヴァイオリンで愛を奏でる”11年ぶりのベスト・アルバムを発表[インタビュー] YOYOKA    世界が注目する14歳のドラマーが語る、アメリカでの音楽活動と「Layfic Tone®」のヘッドフォン
[インタビュー] 松尾清憲 ソロ・デビュー40周年 めくるめくポップ・ワールド全開の新作[インタビュー] AATA  過去と現在の自分を全肯定してあげたい 10年間の集大成となる自信の一枚が完成
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015