今年9月に発売されたリマスター関連作が日本だけでも約200万枚(アルバム換算)を突破し、時代を越えた人気をあらためて示した
ザ・ビートルズ。そして2002年のデビュー以来、3枚のアルバムが3,600万枚というセールスを記録し、11月に発売された最新作
『ザ・フォール』も世界中で大ヒットしている
ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)。一見、なんの接点もなさそうなこの2者に実は重要な関連性があることをご存知でしょうか?
その接点とは昨日11月29日に8回目の命日を迎えた、ザ・ビートルズの
ジョージ・ハリスン。ジョージは1965年のアルバム『ラバー・ソウル』収録の「ノルウェーの森」で、ロック・ミュージックに初めてシタールを導入。翌1966年にインドのシタール演奏家、
ラヴィ・シャンカールと運命の出会いを果たし、インドでシタールの教えを受けました。ジョージとラヴィの交流はジョージの生涯続いていくことになり、2002年に行なわれたジョージの追悼コンサートにもラヴィは娘アヌーシュカとともに参加。ちなみに来年4月7日に90歳の誕生日を迎えるラヴィですが、今年10月13日には米ユニセフとジョージ・ハリソン基金から世界の恵まれない子供達への支援を讃えて“ジョージ・ハリスン・ヒューマニタリアン賞”を初の受賞者として贈られました。
じつはそのシタールの巨匠ラヴィ・シャンカールこそ、ノラ・ジョーンズの父親。ノラ本人は父に関しては多くを語りませんが、何度かインドを訪れ、ラヴィや妹アヌーシュカに会っているよう。ノラは前作からだんだんとギターをアルバムで披露しはじめ、最新作『ザ・フォール』ではトレード・マークだったピアノ以上にギターを全編で演奏。意外にもノラはもともとピアノよりギターで作曲することが多かったらしく、名曲「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」もギターで作曲したとのこと。ノラは「ギターが前よりも上達して、経験も積んできたから前に比べて自分が作曲したものをプレイできるかなと思って、今回のレコードではよりギターを多く弾いているの。もちろん、ギターの方が技術が落ちるから、限られてはくるわ。ピアノは長い間やってきたからピアノの方がより難しいコードとかを弾けるもの。コード的にギターだと、弾けることが限られてしまうのよね。そうすると、より自由になって、より面白いメロディが書けるのかもしれない」と語っています。
そんな以前よりも自信を得たというノラのギター・プレイを存分に日本で目撃できる機会は来年1月20日(水)、都内某所で開催される“一夜だけのスペシャル・ライヴ”。これは『ザ・フォール』の日本盤CD初回盤に貼られたステッカーを応募して、200組400名だけが招待される、というとても貴重な機会。『ザ・フォール』に伴う世界ツアーより先に体験できるこのライヴ、ファンならずとも応募するしかないでしょう。ラヴィの血を感じさせる!? ノラのパフォーマンスをお見逃しなく!