グラミー賞の常連、ギタリスト/作曲家の
パット・メセニー(Pat Metheny)がニュー・アルバム
『オーケストリオン』(WPCR-13761 税込2,680円)を2010年1月27日にリリースします。
アルバム・タイトルの“オーケストリオン”とは、19世紀末から20世紀初頭に実在した、オーケストラの複数の楽器を同時に演奏させることができる大掛かりな機械。本作は、彼がソロ・パフォーマンスに新たなる意欲を燃やした作品で、この“オーケストリオン”を現代の最新技術に当てはめて制作しています。メセニーは、たくさんのアコースティック楽器によるアンサンブルを組み、ピアノ数台、ドラム・キット、マリンバ、ギター・ボット、パーカッション多数、さらに念入りにチューニングされた何十本もの空き瓶までを使用しています。
彼の、ギターにこだわった作曲による5曲では、これらの楽器がソレノイド・スイッチや空気力学のテクノロジーを介して演奏される様子を楽しむことができます。優秀な科学者やエンジニアたちからなるチームと数ヵ月にわたって作業をともにし、この“新時代のオーケストリオン”を完成させました。
パット・メセニーは本作について、
「次々と楽器が“発明”されるに従って、それらのための役割を考え、楽曲を完成させるという作業は、膨大な時間と体力を要する、大変な、しかし非常に楽しく、やりがいのある仕事でした。その作品をみなさんにご紹介できるときがやってきて、本当に喜んでいますよ。ひとことで言って、大変ユニークな作品に仕上がっています。これらの楽器を完成させ、それぞれの得意分野を理解し、そのための楽曲を書いて行くというプロセスの中で、僕も新しいことをたくさん学ぶことができました。僕自身も進化したような気がしているし、今までだったら思いつかなかっただろうと思えるような音楽がどんどん出てきたような感じがしています。ここまで完成度の高いものができるとは、僕にとっても驚きだったんです。新しい世界に足を踏み入れ、そこで発見した要素が、僕を未踏の領域に連れて行ってくれたのです」と語っています。
このリリースの後、彼は、ヨーロッパおよびアメリカのソロ・ツアーに出発します。ツアーの詳細は
オフィシャル・サイト(www.patmetheny.com)へ。