音楽監督
ユベール・スダーン(Hubert Soudant)のもと、近年ますますその実力と評価を高めている東京交響楽団。今シーズンのフィナーレと、次シーズンの幕開けを飾る2つの注目公演をご紹介します。
まず2009-10年シーズンの掉尾となるのは、ユベール・スダーン指揮による
シューマンの交響曲チクルスのフィナーレ公演。3月27日(土)18時より東京・サントリーホールにて行なわれます。
スダーンが2009年の定期演奏会ごとに取り上げてきたシューマンの交響曲は、音楽専門誌の“2009年ベストコンサート”で国内オーケストラの最高位にランキングされるなど、高い評価を獲得してきました。今回の交響曲第4番で、いよいよフィナーレを迎えます。
前半プログラムは
ブラームスのヴァイオリン協奏曲。エネスコ国際コンクールでグランプリを受賞し、映像作家
ブリュノ・モンサンジョンにも絶賛された若き俊英、ヴァレリー・ソコロフを迎えて演奏されます。
そして2010-11年シーズンの幕開けは、4月4日(日)14時より東京・東京芸術劇場にて。常任指揮者、
大友直人の指揮により、
モーツァルトの交響曲第41番 「ジュピター」と
佐村河内守の交響曲第1番が演奏されます。
大友がこのシリーズで初めて振るモーツァルト最後のシンフォニー、交響曲第41番「ジュピター」。そして広島の原爆による被爆二世として生まれ、突然すべての聴力を失い、現在も心身の苦痛に耐えながら命がけで作曲を続けている
佐村河内守(1963年〜 )による最初のシンフォニーである交響曲第1番。この日、二人の天才作曲家が創造した作品が時代を超え出会います。
なお、佐村河内守の交響曲第1番は、2008年に広島で行なわれた“G8議長サミット記念コンサート”にて会場を熱狂の渦に巻き込んだ話題作です。
先日、ユベール・スダーン指揮によるアルバム
『ブルックナー:交響曲第7番』(写真)が、第22回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞して話題となった東京交響楽団。国内最高クラスのオーケストラの実力を、ぜひ実演でも確かめてみてください!