ジョイ・ディヴィジョンや
ニュー・オーダーらを輩出した、英国マンチェスターのファクトリー・レコード。同レーベルの初期を支えたポスト・パンク・バンド、セクション 25(Section 25)にてフロントマンとして活躍した
ラリー・キャシディ(Larry Cassidy)が2月27日、死去しました。死因は不明。56歳でした。
セクション 25は、ラリー(b、vo)とヴィンセント(d)のキャシディ兄弟によるデュオを母体に、イギリス・ランカシャー州ブラックプールにて1978年に結成。1981年に
マーティン・ハネットがプロデュースしたデビュー・アルバム『Always Now』(写真)を発表。抑揚のないつぶやくヴォーカル、平坦なリズムと曲展開という初期ファクトリー作品の中でも1、2を争う陰鬱なポスト・パンク・サウンドで注目を集めます。その後は、ニュー・オーダーの成功に触発され、ダンサブルな志向を強めていき、共同プロデューサーに
バーナード・サムナーを起用した3rd『From The Hip』(1984年)ほかを発表。バンドは1986年に一旦解散するものの、2006年に再結成を果たし、『Part-Primitiv』(2007年)、『Nature + Degree』(2009年)という2枚のアルバムを発表していました。
兄弟であるヴィンセント・キャシディは「ラリーは、必ずしも一緒にバンドを組むのが楽な人物ではありませんでしたが、しかし私にとっては最高の味方だった」とコメントを発表しています。心よりご冥福をお祈りします。