冨田勲 2011/06/01掲載(Last Update:11/06/08 13:39)
シンセサイザー音楽のパイオニア、
冨田 勲の代表作である『惑星』をセルフリメイクしたアルバム、
『惑星 ULTIMATE EDITION』(COGQ-51 税込2,940円)が6月1日にリリースされます!
“管弦楽曲の電子音による再創造”をした革新的アルバムの数々で、1970年代に世界中を驚かせた冨田 勲。なかでも圧倒的な創造性で群を抜く存在である『惑星』(77年発表)が、今回、冨田みずからの手によって新たに録音され、完全リメイク作品として生まれ変わりました。
なんといっても注目は、追加された新曲「イトカワとはやぶさ」。昨年大きなニュースとなった小惑星イトカワと惑星探査機はやぶさをテーマにした曲で、日本の宇宙航空技術の父と呼ばれる糸川英夫博士に捧げるレクイエムとなっています。
このアルバムのリリース前日、5月31日に東京・羽田空港国際線ターミナルの“PLANETARIUM Starry Cafe”で、完成発表会が行なわれました。4.0ch サラウンド・システムのプラネタリウムで、星を見ながら『惑星 ULTIMATE EDITION』を試聴するという贅沢な企画。ゲストとして“はやぶさ”の生みの親である宇宙航空研究開発機構(JAXA)の川口淳一郎博士が招かれ、冨田とのトークもはずみました。
楽曲を聴いた川口博士が、「“はやぶさ”が一所懸命に身を焦がしながら、地球に励まされて帰ってくる様子が目に浮かびました。本来“はやぶさ”はああいった形ではなく、無事に地球に戻る計画だったので、そのことを考えると胸が痛むのですが、冨田先生がこうやって作品にしてくださったことで、我々プロジェクト・チームの励みになります」と感謝を述べると、冨田は「川口先生が“はやぶさ”の帰還に成功してくださったことで、糸川先生の夢が実現したように思います」と語りました。
また、冨田から「僕はゲームセンターなどにあるUFOキャッチャーが本当に苦手なのですが、川口先生はやはり得意なのですか?」という質問が飛び出すと、「いえ、私もあまり上手じゃないんですよ」との返答。80歳を迎えても子供のような好奇心と無邪気さをもつ冨田の素顔に、会場はあたたかい笑いに包まれました。
さらに、アルバム発売を記念して、USTREAMの大人気番組“DOMMUNE”で冨田勲特集が組まれることになりました! “ISAO TOMITA / ANCESTOR OF JAPANESE TECNO!!!〜日本テクノ界の始祖・冨田勲”は、6月8日(水)19時から24時の放送です。
日本テクノ界の源流にして始祖である冨田の功績を俯瞰し、さらに現在の日本テクノ界を牽引する人気若手アーティストとの対話を通して、この偉大なる先達の今なお衰えぬクリエイティヴィティの本質に迫る5時間のDOMMUNE生放送。
評論家の松山晋也氏を聞き手に冨田がみずからの歴史を振り返るほか、上記の完成発表会での川口博士と冨田との対話もオンエア。さらに、
砂原良徳、
TOWA TEIをゲストに迎え、冨田との対話が繰り広げられる予定です。
また、『惑星 ULTIMATE EDITION』が全曲オンエアされるほか、
パードン木村によるDJ&LIVEも放送されます。テクノ・ファンは絶対にお見逃しなく!
川口淳一郎博士(左)と冨田勲
※6月1日発売
『惑星 ULTIMATE EDITION』(COGQ-51 税込2,940円/SA-CD HYBRID仕様)
■DOMMUNE 冨田勲特集
ISAO TOMITA / ANCESTOR OF JAPANESE TECNO!!!〜日本テクノ界の始祖・冨田勲6月8日(水) 19:00〜24:00
www.dommune.com<第1部> 19:00〜21:30
●HISTORY of ISAO TOMITA / 冨田勲の歴史を振り返る出演:冨田勲、司会:松山晋也
●プラネタリウム・ミーティング5月31日の羽田空港ターミナル“PLANETARIUM Starry Cafe”での冨田勲×川口淳一郎(JAXA)の対談をオンエア
●冨田勲との対話出演:冨田勲、ゲスト:砂原良徳、TOWA TEI(予定) 司会:松山晋也
●増殖し続ける『惑星』の全貌
『惑星 ULTIMATE EDITION』DOMMUNEスペシャル・バイノーラル・ストリーミング<全曲オンエア><第2部> 21:30〜24:00DEDICATED to ISAO TOMITA」LIVE
ELECTRONICS MUSIC BY パードン木村
「DOMMUNEのこのプログラムの為だけにバイノーラル化して頂いた冨田先生の“惑星サラウンド”は、時空を超越した音響粒子の生命体!
この歴史的文化遺産をライヴストリーミングを通じ国境を越えて共有することは、視聴者それぞれが冨田コスモスの惑星のひとつになるということです。
これぞスペース・ソーシャル・ネットワーク!
この配信を体感すれば、自らが宇宙の一部だということを再認識できるでしょう!!!!!!!!!」
宇川直宏(DOMMUNE代表)