先週末に行なわれ、熱狂のうちに幕を閉じた東京JAZZの2日目、9月3日の昼公演に、ジャズ・ヴァイオリニストの
寺井尚子とアコーディオン&バンドネオン奏者の
リシャール・ガリアーノによるスペシャル・ユニット“ザ・ピアソラ・プロジェクト”が出演しました。このユニットは、2人が多大な影響を受けたバンドネオン奏者
アストル・ピアソラにオマージュを捧げたもので、ピアソラのスピリットをコラボレーションによって再構築する試み。ライヴには、2人のほかにイタリアのオーケストラ・カメラータ・ドゥカーレが参加し、東京JAZZのステージを大いに盛り上げました。
ライヴのオープニングはガリアーノ作曲の大作「オパール組曲」。この難曲で、これまでにたびたび共演してきた2人が驚くほど息の合った演奏を披露すると、客席からは大きな拍手が。続くガリアーノ作「メロディセリ」のヴァイオリンとアコーディオンのデュオを挟み、今回のユニットでオマージュを捧げているアストル・ピアソラの楽曲から「リベルタンゴ」などを披露。アンコールでのタンゴの名曲「ラ・クンパルシータ」まで、まさに息もつかせぬ迫力と完成度で観客を魅了しました。
この日のライヴは、年内にもCDとしての発売が予定されています。
(C)藤本史昭