ジャズの名門レーベル、BLUE NOTEの名盤を、オリジナル発売当時の1950〜60年代の仕様で、ジャケット・デザインやレコード盤面などを忠実に再現した究極のアナログ・レコード復刻盤「BLUE NOTEプレミアム復刻シリーズ」が今週からスタートしました。これはEMIミュージック・ジャパンとレコード流通・販売大手のディスク・ユニオンによる共同企画で本日（10月19日）第1弾を発売、完全初回限定プレスで、ディスク・ユニオン、全国のレコード／CDショップ、及びインターネット通販の取扱店にて販売されています。

　BLUE NOTEの初盤レコードは希少であり、ファンの間でも高額で取引されていましたが、それだけに初盤発売当時のままの姿と音をレコード盤で楽しみたいというファンの要望は強く、アナログ盤復刻のリクエストも多数寄せられていました。今回、これらのリクエストに応えて本シリーズをスタート。BLUE NOTE名盤の中から選りすぐりのタイトルを、ジャケット、レコード盤、レーベル面、インタースリーヴ等、ディテールまでオリジナル盤に沿った形で忠実に復刻しています。

　今回の復刻への徹底したこだわりは、例えば、ジャケットの紙を折り曲げたときにテープで接着するときに出来る跡（「額縁」ジャケットと呼ばれる）の再現。さらにジャケットの表と裏で異なる紙を使用。発売当時のBLUE NOTEの住所表記を再現（すべてオリジナル当時の表記となり、現在のレーベル表記や日本語表記などは一切入らない）。レコードの中央部分であるレーベル面に、DEEP GROOVEと呼ばれる「溝」を再現。そしてオリジナル・マスター・テープからのカッティングなど、当時の資料をもとに、細部まで驚くほど忠実に再現しています。

　特にレコード盤に関しては、同シリーズへのこだわりを徹底するため、アナログ・レコードのプレス工場をアメリカ国内で厳選。カンザス州のサライナという町にある工場を選び、プレスを委託し、1950〜60年代に活躍していたプレスマシーンが使用されています。そのうえで、今回DEEP GROOVE（溝）をはじめ、日本側が要求したクオリティには、かなりの厳密さも必要とするため、ディスク・ユニオンとEMIミュージック・ジャパンの担当者も現地に飛び、工場での指導も実施。ちなみに工場のあるサライナはアメリカ中央部に位置し、日本人ビジネスマンが訪れることなど皆無という人口5万人弱の小さな町。担当者2名が現地に到着すると、「日本人がレコードの溝を見るためにやって来た！」と大きな話題となり、地元のテレビや新聞などで大きく取り上げられました。

　本シリーズは今週第1弾となる5タイトルを発売後、12月14日に第2弾5タイトルの発売が決定。その後も来年2月、4月と隔月で毎回5タイトルずつ発売し、まずはトータル100タイトルの発売を計画。また内容も日本での人気作品を人気順に出すのではなく、1500番台や4000番台など毎回バランス良く配分して発売していく予定。