ニュース

新音楽監督パーヴォ・ヤルヴィ率いるパリ管弦楽団が来日中! 記者会見をレポート

パーヴォ・ヤルヴィ   2011/11/21 17:05掲載
はてなブックマークに追加
新音楽監督パーヴォ・ヤルヴィ率いるパリ管弦楽団が来日中! 記者会見をレポート
 パーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Jarvi)率いるパリ管弦楽団が、全国5ヶ所でのツアーのため来日中。11月18日に都内で記者会見が開かれました。

 今回は、音楽監督にヤルヴィを迎えてから初の来日となり、クラシック・ファンの注目度と期待値も膨らんでいます!

 会見にはヤルヴィのほか、事務局長のブリュノー・アマール、芸術監督のディディエ・ド・コッティニーが登壇。最初にアマールより以下の挨拶がありました。
 「パリ管弦楽団がはじめて日本を訪れたのは1976/77年シーズンのとき。以来、何度も来日していますが、今回のツアーにはふたつの特別な意味があります。ひとつは新たな音楽監督を迎えてからはじめての日本ツアーとなること。もうひとつは、震災のあった年に日本を訪れたことです。日本の皆さんとともに、音楽で祈りを届けたいと思います」

 ドイツ・カンマーフィルなどとともに毎年のように日本を訪れているヤルヴィにとっても、今回のパリ管とのツアーは特別なものだそうです。
 「これまでは主にドイツのレパートリーを日本で演奏してきましたが、今回のプログラムはフランスやロシアの作品ということで、これまでとは違う面を見ていただきたく思います」

 数々のオーケストラの音楽監督を兼任するヤルヴィにとって、パリ管とはどういうオーケストラなのか、そして今後どういった方向を目指していくのか、ヤルヴィはこのように語ってくれました。
 「パリ管はミュンシュによって創設されてからエッシェンバッハの時代に至るまで、輝くような音色と豊かな感情をもったオーケストラとして人々を魅了してきました。このエモーショナルな演奏こそ、パリ管の伝統でしょう。私は音楽監督としてこの伝統を大切にしつつ、慣習にとらわれることなく、同時に反対の側面も見ていきたいと考えています。

 具体的には古典派やドイツのレパートリーを広げたい。ハイドンモーツァルトシューベルトベートーヴェンなどをオーセンティックな解釈で演奏してみたいと思います。また、自分の出身地である北欧の作曲家、シベリウスのツィクルスや、ニールセンなどの作品も取り上げていくつもりです。

 フランスのレパートリーについても、20世紀フランスの印象派や現代作品なども積極的に取り上げ、より多彩なプログラムにしていきたいと思います」


 フランス国内でのヤルヴィへの評価と期待は、相当なもののようです。芸術監督コッティニーは次のように語りました。
 「パリ管には、本当の意味でフランスの作品を振ることができる指揮者が必要不可欠です。今回のプログラムにも入っている〈幻想交響曲〉はそのなかでも格別。パリ管には作曲者ベルリオーズによる初演があり、ミュンシュによる伝説的名演があり……パリ管を相手に〈幻想〉を振るのはなかなか大変なことなのです。しかしヤルヴィの〈幻想〉はすごかった。演奏のあと、オーケストラの皆がポカンと口を開けているのです。それほど、ヤルヴィの〈幻想〉は自然でフレッシュなものでした。彼はフランスのレパートリーを振れる卓抜した指揮者です」

 ソリストに諏訪内晶子ダン・タイ・ソンダヴィッド・フレイという豪華な顔ぶれを迎えて、日本ツアーは27日まで続きます。ご期待ください!

■パリ管弦楽団 2011年11月 来日ツアー
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
諏訪内晶子(vn)
ダン・タイ・ソン(p)
ダヴィッド・フレイ(p)

11月22日(火) 19:00 福岡・アクロス福岡
問:アクロス福岡チケットセンター [Tel]092-725-9112

11月23日(水・祝) 15:00 京都・京都コンサートホール
問:京都コンサートホール [Tel]075-711-3090

11月24日(木) 19:00 宮崎・宮崎県立芸術劇場(メディキット県民文化センター)アイザックスターンホール
問:宮崎県立芸術劇場チケットセンター [Tel]0985-28-7766

11月26日(土) 18:00 東京・サントリーホール
問:カジモト・イープラス [Tel]0570-06-9960

11月27日(日) 14:00 東京・サントリーホール
問:カジモト・イープラス [Tel]0570-06-9960

※詳細はKAJIMOTOのサイトまで。
http://www.kajimotomusic.com/


パリ管

左からブリュノー・アマール、パーヴォ・ヤルヴィ、ディディエ・ド・コッティニー
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 角野隼斗 イメージ・キャラクターを務める「ベスト・クラシック100極」のコンピレーション・アルバムを選曲・監修[インタビュー] 色々な十字架 話題の“90年代ヴィジュアル系リヴァイヴァル”バンド 待望のセカンド・アルバムをリリース
[インタビュー] アシックスジャパンによるショートドラマ 主題歌は注目のSSW、友成空[インタビュー] 中国のプログレッシヴ・メタル・バンド 精神幻象(Mentism)、日本デビュー盤
[インタビュー] シネマティックな115分のマインドトリップ 井出靖のリミックス・アルバム[インタビュー] 人気ピアノYouTuberふたりによる ピアノ女子対談! 朝香智子×kiki ピアノ
[インタビュー] ジャック・アントノフ   テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらを手がける人気プロデューサーに訊く[インタビュー] 松井秀太郎  トランペットで歌うニューヨーク録音のアルバムが完成! 2025年にはホール・ツアーも
[インタビュー] 90年代愛がとまらない! 平成リバイバルアーティストTnaka×短冊CD専門DJディスク百合おん[インタビュー] ろう者の両親と、コーダの一人息子— 呉美保監督×吉沢亮のタッグによる “普遍的な家族の物語”
[インタビュー] 田中彩子  デビュー10周年を迎え「これまでの私のベスト」な選曲のリサイタルを開催[インタビュー] 宮本笑里  “ヴァイオリンで愛を奏でる”11年ぶりのベスト・アルバムを発表
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015