円熟への道を着実に歩むピアニスト、
田部京子のニュー・アルバム
『ブラームス:後期ピアノ作品集』(COGQ-58 税込2,940円)が12月21日にリリースされます。
ブラームスのなかでも、後期作品は音数が極端に少なくなり、ひとつひとつの音符の読み解き・表現を極限まで研き澄ませることが要求される難曲ですが、まさにこの点こそが田部の最大の美質であり、それを生かした素晴らしい演奏が繰り広げられています。作品が持つ寂寥感や内省感を十二分に表現しつつ、そこに溺れるようなことのない表現で、純音楽的な美しさをも湛えた、じつに見事なものです。
また、アルバムの最後に置かれた「主題と変奏」は、名高いメロディで知られる弦楽六重奏曲第1番第2楽章をブラームス自身がピアノ曲に編曲したもの。録音の少ないこの佳品の決定盤となることは間違いありません。
田部は、日本音楽コンクールで最年少一位となった際もブラームスを弾いたように、従来よりブラームスを得意としてきましたが、これまでまとまった形での演奏や録音には恵まれてきませんでした。まさにファン待望のアルバムであり、田部の新たなスタートとして大きな注目を集めることでしょう。2013年のCDデビュー20周年に向けて田部の活動から目が離せません。
※12月21日
『ブラームス:後期ピアノ作品集』(COGQ-58 税込2,940円/SA-CD HYBRID仕様)
[収録曲]
ブラームス:
01. 6つのピアノ小品op.118
02. 3つの間奏曲op.117
03. 4つのピアノ小品op.119
04. 主題と変奏op.18(原曲:弦楽六重奏曲第1番より第2楽章)
[演奏者]
田部京子(p)
[録音]
2011年8月22、23、25日 上野学園 石橋メモリアルホール