2011年11月11日に、無期限の活動休止宣言を発表した
ムーンライダーズ。12月17日(土)には、東京・中野サンプラザでライヴを行ないました。
大勢のファンが開演を待ち望む中、5分前を告げる1ベルが鳴る……。そこへ、各々の楽器を手にしたメンバーが演奏しながら、客席に登場! やがて全員が客席中段に集まり、
鈴木慶一がメガホンを通じて「Damn! MOONRIDERS(くたばれ、ムーンライダーズ)」と叫びながらステージへ! マイクを使わない生音だけのオーディエンス・シート・ギグという意表を突いたオープニングで開幕!
舞台幕前には鈴木慶一がひとり残ってアコースティック・ギターをつま弾きながら「鬼火」を歌う。いきなりオールド・ファンのハートを掴み、続いてメンバー全員での「Who's gonna be reborn first」「Who's gonna die first」。“誰が最初に生まれかわるか?”“誰が最初に死ぬのか?”と、意味深な曲を続けた後に「Don't Trust Enyone over 50、60」とシニカルに繋げる辺りが、いかにもムーンライダーズらしい。
中盤は12月14日にリリースされた通算21枚目の最新作
『Ciao!』の楽曲を中心に披露。後半になると名曲コーナーへと突入、まず「ボクハナク」では、ソング・ライターである
鈴木博文が再び客席に降りてコーラス・パートを観客と共に生で歌う。続く「Cool Dynamo, Right On」では、
武川雅寛が煽り総立ちにさせると、怒濤のアップテンポ・ナンバーが次々と演奏されていく。そして、ラストの「スカーレットの誓い」の全員での大合唱を経て本編は終了。
アンコールでは舞台に観客を呼び込み、まずは女性客が50人ほど舞台の上手下手に分かれ懐かしの名曲「マスカット・ココナツ・バナナ・メロン」を合唱。続いて
白井良明が“穴掘り男性合唱隊”を募り、今度は約50人の男性客が舞台に上がって、白井の穴掘りパフォーマンス指導のもとに「花咲く乙女よ穴を掘れ」を歌い踊る!
鈴木慶一が「また、進化したらどこかでお会いしましょう!」というメッセージが印象的に響いたこの公演は、2時間40分、全25曲を披露。オープング同様、エンディングも客席に降りて会場内を廻り、お別れの挨拶。
なおこの後、ムーンライダーズは12月30日に新宿タワーレコード屋上でルーフトップGIGを開催。当面は、これが6人揃っての公式の場所に登場する最後の機会となりそう。