ボーナス・トラックが差し引かれながらも、ライコ盤カタログのリマスター化がひと通り済んだデヴィッド・ボウイ。しかし、その折に再販されなかったものもチラホラ･･････そんなひとつ、彼が自己を投影し、もっとも有名な「人格」のひとつとなった異星人ロックンロール・ヒーロー「ジギー」をフィーチャーした73年ライヴ盤『ジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー（ZIGGY STARDUST AND THE SPIDERS FROM MARS: THE MOTION PICTURE）』がとうとう復刻（TOCP-67143〜4・写真）されます。

　ただ、他のカタログと違い、本作は昨年リリースされた『ジギー・スターダスト 30thアニヴァーサリー・エディション』のような趣。つまりは生産限定盤の豪華仕様でリリースされるのです。

　オリジナルのライコ盤では1枚に凝縮されていた内容も、この度2枚組に増量。なかでも「ジギーの最後のスピーチ」や「円軌道の幅（フル・ヴァージョン）」などは着目に値するでしょう。これでもって最終曲「ロックンロールの自殺者」のリアリティも増し、ジギーという人格に陶酔していたボウイ自身の姿がより鮮明に浮かび上がってくる筈です。

　音の方は、最新作『ヒーザン』で片腕復活を果たしたトニー・ヴィスコンティにより、リマスターというよりもニュー・ミックスが施される模様。そこへ復刻チケット封入、ストロベリー・カラーのCDレーベル、ポスター・ブックレット･･････こんな豪華なおまけを封入したポックス仕様の直輸入盤に日本語解説を付けて、3月29日（土）に日本盤が3,670円（税込）にて発売されます（ただ、本作の日本盤は好みの分かれるCCCD仕様。輸入盤がその仕様になるかどうかは不明ですが、そちらは3月24日に世界発売となる模様です）。

　しかも同日には、同作品の映像版DVDも5.1chサラウンドになってリリースされます。もちろん初DVD化の『ジギー・スターダスト』は3,990円（税込）にて発売予定。音だけではなく、映像が伴うと説得力も倍増。世界的に発売されたアンソロジーDVDで興味を持った方、そんな抜粋じゃなく全尺で味わってみてはいかが？