昨年7月、アルバム
『ウィズイン・アンド・ウィズアウト』でデビューしたチルウェイヴ/グローファイ・シーンを牽引する
ウォッシュト・アウト(Washed Out)ことアーネスト・グリーンが、昨年の<FREAKS MUSIC FESTIVAL'11><フジロックフェスティバル>に続き、3度目の来日にして初の単独公演を行ないました。
1月24日(火)東京・恵比寿リキッドルームでの日本公演最終日、ステージには数台のシンセとサンプラー、ベース、ドラムが並べられ、フジロックに続くバンドセットでの登場。フジロックのレッドマーキーでのステージは、 CDのセンシティヴなイメージを大きく覆す、強いビートと生のグルーヴが印象的だったこともあり、この日も自然と期待が高まる。
3人のサポートメンバーの登場に続き、アーネストが登場。彼の名声を一気に高めた2010年のEP「Life of Leisure」収録の「Hold Out」からスタート。バンドに寄せられたディスコ的なビートと、幻想的なシンセサウンドを重ね合わせ、公演中盤までゆったりとした選曲で進められました。この日はステージが近いのもあり、アーネストのはにかんだようなたたずまいも確認でき、どこか“部室スタジオ的”な親密な空間を漂わせていたのも印象的。
終盤は徐々に高揚感のある曲にシフトしていき、ラストは最新曲「Amor Fati」と「You'll See It」とアンセム・ソングを披露。最初は控えめだったお客さんも、「キました!」とばかりに両手を挙げ、大きく体を揺らしていました。
フジロックの時とはまた印象の違う演奏で、彼が今、ベッドルームから飛び出し、生で演奏することを試行錯誤している途上なのだということを確認できるライヴに。次回来日するときには、また成長した姿を見せてくれることに期待したくなる一夜でした。(写真/Teppei)
1月24日(火)東京・恵比寿リキッドルーム
[セットリスト]
1. Hold Out
2. Far Away
3. You and I
4. Before
5. Feel It All Around
6. Belong
7. Olivia
8. Soft
9. New Theory
10. Amor Fati
11. You'll See It
アンコール
12. A Dedication
13. Eyes Be Closed