フランスを代表するエレクトロニック・デュオ、
エール(AIR)のニュー・アルバム
『月世界旅行』(原題:LE VOYAGE DANS LA LUNE)が2月8日に発売されました。この作品はエールと同じくフランス人の伝説的映画監督ジョルジュ・メリエスの映画が関係しています。その映画とは1902年にジョルジュ・メリエスが監督 / 脚本を務め、史上初のSF映画とされるサイレント映画『月世界旅行』です(写真)。当時としては長尺の16分で特殊効果を使ったこの作品は映画史を語る上で重要な作品となっています。
長い間この映画のカラーヴァージョンは行方不明となっていましが、1993年に発見されデジタル修復作業を施されることになりました。修復作業に終わりが見えた頃、このサイレント映画に現代的な要素を加え新たな観客を魅了するために、メリエスと同じくフランス人であるエールにサウンドトラックの制作を依頼。フランス文化史上最も重要な作品の一つである『月世界旅行』のサントラを作るという栄誉に対して、エールはタイトなスケジュールの中、斬新で美しい音世界を作り上げました。エールの音が乗せられたカラーヴァージョンの『月世界旅行』は2011年のカンヌ国際映画祭にて披露され、観客の喝さいを浴びています。
このサントラ制作で刺激を受けたエールの二人は、映画に合わせて作った16分の音楽から1枚のスタジオ・アルバムの制作を決意。メリエスの世界観は残しつつエールらしいの幻想的なアルバムが完成しました。エールのニコラは「『月世界旅行』は遥かに有機的だ。すべて生音を使っている。メリエスの映画作品のように、僕らのサウンドトラックも生きたアートから力とインスピレーションを得ている」と語っている。またアルバムのジャケット写真は映画『月世界旅行』の有名な1シーンを使用していることも注目です。
CDの初回限定盤及びiTunes Storeでは、カンヌで初公開されたエールの音楽が乗ったカラーヴァージョンの『月世界旅行』が収録されたDVD付きとなっている。この初回限定盤は全世界で7万枚限定となっているので、ぜひともお早めの購入を。
そしてジョルジュ・メリエスといえば、先日発表されたアカデミー賞にて最多ノミネーションとなった
マーティン・スコセッシ初の3D映画『ヒューゴの不思議な発明』の中心的な登場人物となっていることでも話題となっており、またこのスコセッシの映画の中には『月世界旅行』の映像も登場するとのことなので、こちらも注目です。
【アルバム情報】
※2月8日発売
『月世界旅行』
(
初回限定生産 CD+DVD 2枚組:TOCP-71224 税込3000円)
※ジョルジュ・メリエス監督の『月世界旅行』DVD付=初回生産限定盤 全世界7万枚限定
(
通常盤 CDのみ 2月29日発売:TOCP-71230 税込2,500円)
※日本盤のみ 解説&対訳付
【映画情報】
『ヒューゴの不思議な発売』
監督:マーティン・スコセッシ
出演:エイサ・バターフィールド、クロエ・モレッツ、サシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレー等
劇場公開日:3月1日(木)
配給:パラマウント
日本公式サイト:
www.hugo-movie.jp