ピーター・ガブリエル 2003/04/03掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
前作『US』から大幅なインターバルを開けながらも、相変わらず濃度の強い
『UP』(写真)でまた我々をシリアスな昂揚感に包んでくれたリアル・ワールドの主、
ピーター・ガブリエル御大。リリース前の宣言通り、未だ活発です。以前からインタビューで「これからはみんなを待たせないよ。またすぐに新作を出すつもりだし、過去作のリSACD化やDVDも考えないとね」と明かしていた彼ですが、その後半、DVDとSACDがまずお目見えします。
このたびDVDリリースが企画されているのは、『US』リリース後、93年と翌年にかけて行われた大規模なワールド・ツアー(100万人以上を集客!)を映像化した『シークレット・ワールド・ライヴ』。もはや一大エンタテインメントと呼べるほどの大規模なセットや演出など、彼のライヴ中でも屈指の名演でしょう。日本盤の有無や発売日、価格などはいっさい未定ですが、海外盤での予定内容はVTR未収録のメイキング・フィルムやインタビューなど多くの映像特典を含み、さらに「スティーム」のリミックス・ヴァージョンやツアー・フォトもボーナス収録とのこと。音処理にも大きなこだわりを見せる彼ですから、ひょっとして5.1chサラウンド仕様にするのではないか? という期待もあります。
一方のSACD化は、なんと昨年発売されたばかりの最新作『UP』まで含む、アルバム全作の予定。本国イギリスでは5月5日発売を目指して進行中とのこと。現段階ではサントラやライヴ、ベストも含む「ほぼ全作」を目指しているようで、しかもハイブリッド仕様(通常のCDプレイヤーでも聴ける2層式)を検討している模様なので、単純なリマスター盤としても楽しめるに違いありません。日本盤化するのかは未定ですが、期待してしまいましょう。
その容貌の変化には驚いたものの、またも大規模なワールド・ツアーを控え、老いてますます盛んなピーガブ御大。この勢いに乗じて、宣言通り新作も期待できるのでしょうか?