洋楽スタンダード・ナンバーを全編日本語詞でカヴァーしたアルバム
『ある恋の物語 My Standard Collection』(6月13日発売)をリリースする
稲垣潤一が9日(土)に、お台場・ヴィーナスフォートで本作を記念したトーク・イベント&握手会を開催。稲垣は「昔は美空ひばりさんや江利チエミさんがよく洋楽スタンダード・ナンバーを日本語詞で歌われてましたが、最近はあまり見かけなくなり、だったら自分でやってみようかな?」とアルバム制作へと至った経緯を語りました。
イベント後半には、“自称・稲垣ファン歴30年”という、芥川賞作家の西村賢太がゲストで登場。西村は(稲垣の楽曲をいつも聴きながら炊事をする女性を登場させるなど)自身の作品に稲垣の楽曲を幾度と登場させるほど大の稲垣ファン! 稲垣のデビュー・シングル「雨のリグレット」(1982年)を音楽番組で聴いて、何と格好いいのだろうとレコードを買ったのがきっかけとなり、シングル「ドラマティックレイン」「エスケイプ」で本格的なファンになり、現在へ。「僕のような人間がファンというのは、本当申し訳ないことと思っています。ただこれが稲垣さんのファン層の裾野の広さということで、皆さんのようなハイソサイエティの方から、僕のようなゴキブリのような男まで、稲垣さんのファンということで、これからも僕もファンでいさせてください」とのコメントも。
西村は執筆中、清書する段階で必ず稲垣のCDを聴くとのこと。「士気を高めるということで、どうしてもベスト盤を聴いてしまうのですが、ちょっと余裕があるときは<Self Portrait>をかけて、<恋するカレン>がかかると手を止めて、いい曲だなあと聴き浸ったりします。とにかく声が心地いい。いち早く入手しました新譜も既に擦り切れるほど聴きました」と熱く語り、新作については「最初の007でガン!とやられました!<恋はリズムにのせて>や<ある恋の物語>が特に素晴らしい。これを聴くと、やる気が出てきます!」と大絶賛!
今回のアルバムにも参加し、読書家のジャズ・ピアニスト
山中千尋から西村の小説のことを聞いたという稲垣は、「僕の曲が作品に登場すると聞いて、そういう方がいるんだと思い、小説を読ませていただきました。嬉しい限りですね」と話し、それを受けて西村は「今日(登場させていいと)許可も得ましたので、次回の小説には稲垣さんの曲を登場させます!」と宣言しました!