アル・ヤンコビック 2003/05/02掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
先日発売された、
ボブ・サップの
「サップ・タイム」のジャケットを見て、元ネタのマイケル・ジャクソンの『スリラー』を思い浮かべずに、ソーセージをくわえたパロディ音楽家
“アル・ヤンコビック”先生の「今夜もイート・イット」のジャケット(写真)を思い浮かべてしまったという、“病んだ”あなたに朗報です。ついに、先生が新たに作り上げた待望のニュー・アルバム
『Poodle Hat』が、5月20日に米国にてリリースされることなったようなのです。
どうも、日本では「今夜もイート・イット」のインパクトが強かったせいなのか、この曲のみの印象が強い感のある先生ですが、地元米国では、つい先日にも、あのアニメ『シンプソンズ』に先生自身の役で登場するなど、まだまだその人気は絶大。まぁ、ロックのヒット曲を“おバカ”にパロディ化するなんて特異な創作スタイルの持ち主は、先生以外にはいないので、その人気が他に取られようがないと言えばそうなのですが(日本には嘉門達夫がいますが)、そんな“ワン・アンド・オンリー”な先生の新作といえば、99年作『RUNNING WITH SCISSORS』以来となるので、じつに約4年ぶりのこと。
今作でも、過去の作品でもそうであったように、ニルヴァーナやクーリオ、そして、なぜか映画『ジェラシック・パーク』のジャケットまでをもパロディ化したアルバム・ジャケットで、まずは笑わせ、そして、ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」を「スメルズ・ライク・ニルヴァーナ」に、クーリオの「ギャングスタ・パラダイス」を「ヤンコビック・パラダイス」にするなど“語呂合わせ化したタイトル”となった名曲の数々を、メロディはそのままに“おバカ”に歌い上げる彼の姿に声を大にして笑わしてくれる、そんな彼独自の“美徳精神”は相変わらず。もはや“芸術の域”に達しているともいえる、先生のパロディ精神はなにがあっても不滅ですね。さぁ、あなたも今作からでもいいので、その世界感に触れてみて、そして、尊敬を込めて“先生”と呼んでみましょう!