ヴィンチェンゾ・ナタリ 2003/05/13掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
デビュー作
『CUBE』において低予算ながら異常な程の完成度の高さを見せ付け、映画制作における新たな地平を拓いてみせた、いま最もユニークな映画監督の一人として知られる“天才”
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督。本邦では今年の1月より劇場公開された彼の最新作が、早くもDVD化されることになった!
前作から約5年ものブランクがあったのは、『CUBE』で名声を欲しいままにした監督が数あるメジャー映画会社からの次回作のオファーを断わり続けたためとか。その後ようやく出会った一本のシナリオが、新鋭ブライアン・キングが手掛けたこの
『カンパニー・マン』(PCBE-50529 \3,990(税込)、ポニーキャニオンより6/18発売)。監督は一読して映画化を決断したという。舞台は近未来のアメリカ、テーマは「記憶」。前作でもその大きな魅力であった、無機的な近未来美術がもたらす映像と、現実とも妄想とも付かないストーリー(今回は60年代のスパイ映画風)は今度も確実に観客の精神状態を徹底的に不安定にさせてくれる。前作は映画を観終った後も不安感がつきまとい“うすら寒い”感覚が残った(その感覚にハマったのだ)が、今作はもっとずっとエンターテイメント性に溢れており、監督の新たな一面が窺えようというもの。主演は『ゴスフォード・パーク』などで知られる
ジェレミー・ノーザム、共演は
『チャーリーズ・エンジェル』の
ルーシー・リュー。そして今回のパッケージ化にあたり映像特典には監督来日時インタビューやメイキングをたっぷり収録、さらに初回のみ特別ケース仕様でどうぞ。
また現在、『パルプ・フィクション』などの撮影監督を担当したアンドレイ・セクラが監督を務める『CUBE 2』も公開中。こちらは前作では明かされなかった“CUBE”の秘密がラストで明らかに!?