2003/05/22掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
デヴィッド・クロスビー、スティーヴン・スティルス、グラハム・ナッシュにより結成されたスーパー・グループと言えば
“クロスビー、スティルス&ナッシュ(CS&N)”。3声ハーモニーを駆使した美麗な作風で、以降のウェスト・コースト周辺のグループにも大きな影響を与えたスーパー・グループなのは言わずもがなですが、その“現代版”CS&Nと、本国アメリカのメディアに紹介されている注目の新人バンドがデビューしたのでご紹介をば。
アメリカで5月20日にアルバム
『The Thorns』(写真)をリリースしデビューした“The Thorns”がその件のバンド。彼らは、あの
マシュー・スウィートと、ピート・ドロージ、
ショーン・マリンズの3人により結成された、CS&Nには及ばない“準”スーパー・グループで、米メディアの中にはCS&Nに倣って、“スウィート、ドロージ&マリーン”と彼らを表記し紹介しているものも。さすがに、それは過大評価だとは思いますが。
ところで、「マシューは知っているけど、他のふたりは誰?」との声もありそうなので、順に紹介。まずピート・ドロージ。彼はシアトルを拠点に活動していたシンガー・ソングライターで、バック・バンド“The Sinners”と共に、ニール・ヤングやトム・ペティからの影響も色濃い作風のアルバムほか、これまでに数作を発表している人物。かつてはパール・ジャムと仲の良いミュージシャンとして紹介されることもあったので、それで憶えている人もいるのではないかと。・・・・・・ハイ、いませんね。
続いてはショーン・マリンズ。彼もキャリアの長いシンガー・ソングライターで、98年に発表したアルバム『Soul's Core』収録曲「Lullaby」が全米でのヒットを記録し、直後のグラミー賞にもノミネートされた経験のある、この3人の中ではもっとも商業的に成功したと言えるミュージシャン。
この3人によって結成された“The Thorns”は、CS&N同様に3人のハーモニーを駆使した歌声と、ポップでフォーキーなメロディが魅力的。『The Thorns』からのシングル「I Can't Remember」のクリップでは、牧場らしき場所にて美麗なハーモニーを披露。マシューも雰囲気たっぷりに歌っています。また、このアルバムには、同じくハーモニー・ワークを魅力のひとつとするフォーキーなバンド“ジェイホークス”の「Blue」のカヴァーも収録。ちなみにアルバムのプロデュースは、ブレンダン・オブライエンが担当。
これだけ魅力的なバンドのデビュー作の日本盤が出ないなんてこともないでしょう。続報にご期待あれ。