2月にシングル
「Teardrop」を発表した“艶男集団”こと5人組バンド、
SCREW(スクリュー)が4月20日(土)、ツアー〈7th Anniversary Live NEVERENDING BREATH〉のファイナルを東京「SHIBUYA-AX」で開催。紆余曲折を経た彼らの気迫のこもったステージをレポートします!
SCREW
7th Anniversary Live NEVERENDING BREATH
2013. 4. 20 SHIBUYA-AX
〜 オフィシャル・レポート 〜 抜群の容姿と高い音楽性で着実に動員を増やすだけでなく、その活動の幅は海外にまで及び、昨年はヨーロッパツアーを大成功させるなど国境を超えてファン層を拡大させているV系ロック・バンド、SCREW(スクリュー)。そんなSCREWが4月20日(土)に〈7th Anniversary Live NEVERENDING BREATH〉のツアー・ファイナルをSHIBUYA-AXにて行なった。当日の天候はあいにくの雨だったが、バンドのアニバーサリーを祝福するために、多くのオーディエンスが会場に詰めかけた。
客席の電気が突如落とされると、爆音でSEが流れ始め、メンバーが一人ひとりステージに登場。大歓声で迎えられた5人は、ライヴが始まるや否や、強烈なラウド・ナンバーを連発! ギラギラと妖しく輝くライトが照らす中、ここまで積み上げてきたものを全て出し切ろうとするメンバー達の気迫が、とにかく凄まじい。獰猛で妖艶なサウンドがフロアを熱く掻き回していく。
そんな圧倒的な熱量を放つパフォーマンスが繰り広げられる中、ライヴ中盤では最新シングルの「Teardrop」を披露。センチメンタルなバラード・ナンバーに自らの想いを託し、オーディエンスへと届ける。ステージには特効の雪が降り注ぎ、実にドラマティックな一幕となった。そこからライヴは再びヒートアップ。「ANIMA」「Blood Sucking Freak」「VOID…」といった、ハードチューンをノンストップで畳み掛け、本編を終えた。
アンコールのMCでは、メンバーがひとりずつ7周年を迎えることが出来た感謝の気持ちを述べていたが、全員に共通していた発言が「SCREWの活動は山あり谷ありだった」ということ。
ここまで彼らが歩んできた道は、決して平坦なものではなかった。自分たちの納得のいく結果を出せずに苦悩し、足掻くことに疲れ、バンドが解散直前の状況にまで陥った時期もあった。今でこそ笑い話だろうが、そんな全ての光が閉ざされた闇の中でも、決して彼らは諦めることなく、前を向き、その足を少しずつ進めてきたのだ。ライヴの定番ナンバーである「S=r&B」の途中、熱狂で沸くフロアを、鋲(vo)はドラム台に腰をかけ、感慨深そうに見つめていた。
「今日という大事な日を、みんなと迎えられて本当に幸せです。ツアー・タイトルの“NEVERENDING BREATH”の通り、SCREWというバンドの呼吸が終わらないように、これからも活動して行きます。ときに手に負えないような厄介なバンドだけど、呼吸が終わるその瞬間まで、暖かい目で見守っていてください」(鋲)
ラスト・ナンバーの「Dearest Wish」で、フロアに向けて銀テープが発射されたのだが、それは、彼らのこれまでを祝福するかのように、そしてこれからを激励するかのように、まぶしく煌めいていた。大きな祝福感が会場を包み、約2時間半に及んだライヴは幕を降ろした。なお、このSHIBUYA-AX公演は、ライヴDVDとして7月24日にリリースされる。
またこの日、SCREWは待望のメジャー1stアルバム『SCREW』を、7月10日(水)にリリースすることを発表した。終演後、スクリーンにアルバムリード曲の「Red Thread」のPVが最速公開されると、客席からは大歓声が巻き起こった。また、映像の途中で全国ツアー〈TOUR 2013 UNDER THE“SCREW”〉の開催も発表。7月28日の埼玉公演を皮切りに、全国11カ所で開催されるこのツアー、その最終公演は、9月22日、23日、恵比寿リキッドルームでの2Daysライヴだ。メジャー・デビューで勢いに乗り、SHIBUYA-AXを見事制圧した5人が、そのスピードをさらに加速させようとしている。(Text By 山口哲生)