さる5月24日(金)、
DIR EN GREYが最新作
『THE UNRAVELING』の購入者限定ライヴ〈TOUR2013 TABULA RASA -揚羽ノ羽ノ夢ハ蛹-〉を東京「渋谷公会堂」で開催しました。彼らが渋谷公会堂のステージに立つのは、1998年に行なわれた〈『楓』〜if trans...〜 Mechanism For Leave-Unknown...Despair...a Lost... 〜裁きの血舞台〜〉以来約15年ぶりのこと。
昨年12月の「東京国際フォーラム」ホールA以来のホール・ワンマンとなったこの公演。5月16日に行なわれたツアー〈TOUR2013 TABULA RASA〉東京公演の終了後に、メンバーの京(vo)が扁桃炎で入院したことが報じられたばかりとあり、ファンからは心配の声が多く寄せられていました。京のコンディションによっては中止も検討されたそうですが、入院後の経過と、本人の強い意志を尊重する形で、予定通り敢行。
京の喉は決して万全とは言えなかったものの、メンバーの盤石の演奏と観客の声を支えに、休みなく繰り返される絶唱。そして、薫(g)、Die(g)、Toshiya(b)はステージ上を縦横無尽に動き回り、オーディエンスを煽っていく。序盤では京のシャウトが会場の狂騒をかき立てる楽曲が続き、中盤は最新シングル「輪郭」や「MACABRE」などが会場を深い世界へと誘う……。ライヴ本編は〈TOUR2013 TABULA RASA〉の流れを踏襲する形で、『THE UNRAVELING』収録曲や、懐かしいナンバーなども披露。
一糸乱れぬアンコールの声が飛び交う中、ステージの中央にはスポットライト。1人でそこへ現れた京は、ピアノの旋律に乗せて「JEALOUS -reverse-」を歌い上げる。予想外の1曲に観客は冒頭は驚いていたが、徐々にその美しい歌声に聴き入り、中には涙を流す人も。
その後、表情を一変させた京は「いけるか?」と何度も呼びかけ、「お前らの声を響かせてくれ!」と叫ぶ。薫、Die、Toshiya、Shinya(ds)もファンとの絆を確かめるように何度も視線を客席におくり、アグレッシヴなプレイを展開! ラスト・ナンバー「THE FINAL」を歌い終えると、一瞬の暗転の隙に姿を消した京。そんなドラマチックな演出を含め、彼のストイックさやタフさを証明するとともに、バンドの結束力を感じさせる一夜となりました。
なお、DIR EN GREYは6月にフランスとドイツで〈TOUR2013 TABULA RASA〉の海外公演を行なうほか、〈Download Festival 2013〉(イギリス)、〈Nova Rock〉(オーストリア)といった大型フェスへの出演も控えています!(Photo By 尾形隆夫)