本年度のグラミー賞を受賞したプロジェクト、Unity Bandでの来日公演の記憶も新しいパット・メセニー（Pat Metheny）。その興奮さめやらぬうちに、ジョン・ゾーン（John Zorn）とのコラボによる新作アルバム『タップ』（WPCR-15065 税込2,680円）が6月26日（水）にリリースされます。

　『タップ』（原題：Tap:John Zorn's Book of Angels, Vol. 20） は、ジョン・ゾーン（John Zorn）のマサダ楽曲のシリーズ“The Book Of Angel”の第20弾作品となります。

　マサダ楽曲とは、ジョン・ゾーンが90年代初めから、伝統的なユダヤ音楽からインスピレーションを受け作曲した500曲にも及ぶ楽曲群で、『Masada Book』という2巻の楽曲集として知られています。

　ゾーンは第1巻に収録されている200曲をマサダ・アンサンブルで演奏し、その10年後に、第2巻の300曲をわずか3ヵ月で作りあげました。その第2巻に収録されている楽曲は、この8年間にさまざまなアーティストによって演奏され“THE BOOK OF ANGELS”シリーズとして発表され続けています。

　
　マサダ・クインテット、マサダ・ストリング・トリオ、メデスキー・マーティン＆ウッド、そしてマーク・リボーといった錚々たる面々に新たに名を連ねるのが、今作のパット・メセニーなのです。

　本作品では、パットがギターは勿論、シタールやベース、ティプル、キーボード、バンドネオン、パーカッション、フリューゲルホーンなどほとんどのすべての楽器を担当し、アレンジも手掛けています。また盟友アントニオ・サンチェス（Antonio Sanchez）がドラムで参加しています。

　さまざまなスタイルを取り込み、新たな挑戦を続けながら、ジャズ･シーンを引っ張ってきたパット・メセニー、そのアヴァンギャルドで前衛的なスタイルでシーンに異彩を放ってきたジョン・ゾーン。時代を代表する2人の鬼才のコラボレーションが初めて実現！必聴です。

　なおジョン・ゾーンのTZADIKレーベルからもパッケージ・仕様違いの同アルバムが発売されるとのこと。