新世代のフルート奏者として期待を集める
上野星矢の2ndアルバム
『デジタルバード組曲』(COCQ-85021 税込2,940円)が8月21日にリリースされました。
超名曲路線による“顔見世”的なデビュー・アルバム
『万華響』(COCQ-84980)から1年、今作は近代ものを中心に、力強さ、カッコよさを徹底追及したアルバムとなっています。
プログラムは、
吉松隆の傑作『デジタルバード組曲』を軸に、近代フルート作品の最重要2作品(
ドビュッシー、プーランク)など、近現代の作品でありながら、いわゆる“ゲンダイオンガク”的作風を意図的に避けた作曲家の作品が並びます。上野自身が、心に響く作品を選んで演奏したいという一念で選んだもの。彼の権威や型にはまらない柔軟な姿勢が、ここにも現れています。
吉松 隆の『デジタルバード組曲』は、メジャー・アーティストによる録音がこれまでなかった(大変な難曲であることが要因のひとつ)作品ですが、上野らしいパーフェクトな仕上がりとなっています。これが決定盤となることは間違いなく、今後これを超える録音はなかなか難しいのではないでしょうか。
ダマーズは、レコーディング直後の4月21日に85歳で死去していまうというニュースが飛び込んできた、フランス人作曲家です。そして、パリ在住の日本人作曲家、上林裕子が上野のために書き下ろした美しい楽曲「クリスタルの時」にもご注目ください。