10月17日(木)より開催される〈第26回東京国際映画祭〉(以下、TIFF)。10月1日(火)には、今回、コンペティション国際審査委員をつとめる、女優の
寺島しのぶをゲストに招き、FCCJ(日本外国特派員協会)主催により記者会見が行なわれました。
会見には世界各国より95名もの記者が詰め掛け、寺島とTIFFとの繋がりや、国際審査委員への意気込みなどからスタート。記者からは「どのような基準で審査するのか」など、多くの質問が寄せられ、TIFFへの期待、注目度の高さを感じさせる会見となりました。なお、会見後には、〈第16回東京国際映画祭〉にて寺島が優秀主演女優賞を受賞した作品
『ヴァイブレータ』(2003年 /
廣木隆一監督)の上映も行なわれています。
<寺島しのぶからのコメント>『ヴァイブレータ』がコンペティション部門に選ばれ、主演女優賞を受賞したのが、私にとってのはじめての賞でした。とてもゆかりのある映画祭で、まさか審査員を務められるとは思っていませんでした。
同じく審査委員を務めるムン・ソリさんにお会いできるのを楽しみにしています。
スタッフの一員として参加させていただくので、頑張らなければいけないと思っています。東京や日本をあげて、カンヌやベルリンやヴェネチアに負けない、この映画祭に来たかったと思われるような、わくわくするような映画祭になるよう願っています。
<記者会見・質疑応答より>――これからの目標はありますか
寺島 「女優の仕事は待つ仕事なので、いい作品に出会えることを待っています」
――審査員としてどのような基準で審査しますか。
寺島 「人が人をジャッジするので、好き嫌いや人それぞれの感覚がありますが、私は自分の目で見たピュアな感想で、5人の審査委員と議論を交わしたいです」
――海外の映画祭での思い出は。
寺島 「銀熊賞を受賞したベルリン映画祭と言いたいところですが、フランスのドーヴィル映画祭で『男と女』のなかで出てきた海岸を歩いた時に大変感動しました」
――人生を変えた映画はありますか。
寺島 「子供の頃に観た『E.T.』です。暗いところで何が始まるのか、これだけ引き込まれる空間はいったいなんだろうと思いました。40歳になった今でもその感覚を覚えているのでとても強い印象が残ったのだと思います」