2010年にオーケストラの最高峰ベルリン・フィルの第1コンサート・マスターに就任した若き天才、樫本大進が最高のパートナーであるコンスタンチン・リフシッツとともに満を持して録音に向かった『ベートーヴェン：ヴァイオリン・ソナタ全集』（WPZS-30026～30 8,000円 + 税）が3月12日（水）にリリースされます。

　ベートーヴェン・チクルス・コンサートを経て実現させた、樫本とリフシッツの共同研究とも言える渾身の作品集。これまでにリリースされた第1集から第3集までのアルバムをまとめたものですが、この全集には3曲のボーナス・トラックと、日本盤のみのボーナスDVD（2013年1月29日、サントリーホールでの公演映像で、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第4番）が付いています。

　樫本はリフシッツのことを12歳のころから知っており、「べートーヴェンを一緒に録音するなら彼しかいない！」と思い続けていたとのこと。その後共演を経て、2010年、2012年に行なった日本ツアーもオール・ベートーヴェン・プログラムとし、実演を経て練ったうえでレコーディングを迎えました。

　音楽家として濃密な経験を経たのちに録音に着手したベートーヴェンは、楽譜の研究にも月日を費やし、実演の場を積み重ね、練り上げられたソナタ全集。ここに広がる天才2人の丁々発止のやりとりは、アンサンブルの輝かしい結晶です。