昨年12月30日に永眠した
大滝詠一を偲び、3月21日(金)に故人と生前縁の深かった著名人との“お別れ会”が東京・SME乃木坂ビルにて執り行なわれました。
式典では、1977年6月20日に渋谷公会堂で行なわれた〈ザ・ファースト・ナイアガラ・ツアー〉の模様など、大滝詠一を偲ぶ貴重なダイジェスト映像が約13分に渡って流され、参列者は大滝詠一の在りし日の姿を目に焼き付ける。
参列に訪れたのは、
はっぴいえんどのメンバーとして苦楽を共にした
細野晴臣、
松本 隆、
鈴木 茂をはじめ、
佐野元春、
杉 真理、
甲斐よしひろ、
松たか子、
佐野史郎ら250名の著名人や関係者など。
松本 隆は、故人が亡くなった直後の自身のTwitterを引用しながら、1969年に初めて故人の家を訪ねた想い出を語り、鈴木 茂は「ライヴ会場の楽屋で、毎回新しいアレンジを考えてくる大滝さんとの対話は幸せな時間だった」と述べ、また最後に細野晴臣は、「アルバムを作る度に“彼がどう聴くのだろう”ということを常に意識していた」など、出席者代表としてそれぞれ弔辞を述べ、大滝詠一の音楽家としてのエピソードを語る。
また故人が晩年、制作作業に多くの時間を費やしたレコーディング・スタジオには、生前の華々しい功績を物語るゴールドディスクや数々の衣装、愛用のギターや機材、直筆の歌詞などの思い出の品が展示され、参列者はそれぞれに想いを馳せる。
その後、1Fの特別会場に設置された一般追悼用の献花台にも多くのファンが参列、在りし日の故人を悼びました。
この日、3月21日は永遠の名盤『A LONG VACATION』をリリースした記念の日で、故人の最後の仕事となったナイアガラ30周年企画の最後を飾る記念アルバム
『EACH TIME 30th Anniversary Edition』も同日にリリースされています。
[主な参列者からのコメント]■
杉 真理「とにかく知識が深いのとユーモアのある方でした。どんな困難にぶつかっても必ず大滝さんはユーモアで乗り切っておられました。僕を仲間に入れてくれて本当にありがとうございます。光栄でした」■
佐野史郎「皆さんの貴重なお話を伺い、貴重な映像も拝見させていただき、初めて大滝さんの歌を聴いたときのことや、初めてお会いしたとき、またここ10数年は年に一度は必ずお会いしてお話したことを思い出していました。日本映画にも精通していらしたので、僕が出演しているドラマや映画について、ときには厳しい言葉もいただきました。直接音楽のプロデュースなどしていただいたわけではないですが、そういう意味で師にあたる人だったと思います」■
甲斐よしひろ「ラジオなど公の場でご一緒することはほとんどなかったのですが、レコーディングスタジオでばったりと出くわすことがあり、その時は音楽の話ではなく、ドラマとか映画、お笑いの話など気付けば立ち話を2〜3時間してました」■
清水ミチコ「今日はお葬式のときとは違って、落ち着いてお別れを言うことが出来ました。ああいう風に楽しげに歌っている大滝さんの映像を観るのは初めてだったので驚きました。大滝さんは人を驚かせるのが好きな方で、私の実家(飛騨高山)にいる写真をいきなり見せてきたこともありました。お笑いもすごく詳しかったので私のライヴも観に来ていただきましたし、レコーディング時にもアドバイスをいただくなど、音楽的な偉大な先輩であり、たくさん叱っていただいた恩人です」