日本を代表するジャズ・ピアニスト、
佐藤允彦と独自のヴォーカル・スタイルで数多くの芸術家と共演を重ねている
ローレン・ニュートン(Lauren Newton)が、1982年に東京・赤坂のドイツ文化センターで開催された第16回パンムジーク・フェスティヴァルでコラボレーションしたライヴを含む未発表音源集
『Skip the Blues』(MC-10019 2,500円 + 税)が、4月27日(日)にリリースされます。
1曲目の約24分におよぶドイツ文化センターでのライヴは、今聴いてみても新鮮な驚きに満ちています。ピアノの弦をつま弾いたり、こすったり、マレットで叩いたりする佐藤の内部奏法に対して、即座に反応するローレンの唱法はこれまでのジャズの発声とは異なるもので、軽やかなスキャットから猛獣のような唸り声に、そして艶めかしい嬌声から突然、透きとおった高音へスムーズに移行します。それは、肉声によるもうひとつの楽器として、ピアノと対等に渡り合っています。
一方、2曲めからの86年に行なわれたスタジオ200での演奏は、テーマを設定して心地よくスタートし、そこからだんだんと枠を外して自由な即興へと展開、再びテーマに戻るといった構成で、また異なるインタープレイの楽しさを満喫させてくれます。