サー・サイモン・ラトル率いる
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が自主レーベル“Berliner Philharmoniker Recordings”を設立。その第一弾リリースとして6月下旬にサー・サイモン・ラトル指揮の『シューマン:交響曲全集』(KKC-9083 9,000円 + 税)を発表します。
音源は、昨年2月と11月にベルリン・フィルハーモニーでライヴ録音。交響曲第4番は通常の改訂版ではなく、ラトルが「軽快さ、可憐さ、美しさに満ちている」と語る1841年の初稿版を演奏しています。さらに、第一弾として
シューマンを選んだことについて「シューマンの交響曲はベストセラーではないかもしれません。しかし我々にとっては、非常に重要なレパートリーです。それゆえこれらの作品でレーベルをスタートすることは、とても素晴しいアイディアだと思います。我々はこれらの作品に独自の考えを持っているのです」とラトルは語っています。
ネット映像配信サービスのデジタル・コンサートホールを行なうなど、これまでも未来を見据えた活動をしてきたベルリン・フィルらしく、この作品はCDのみならず、96kHz / 24bitと48kHz / 16bitの2chと5.0ch音源を収めるブルーレイ・ディスク、さらに192kHz / 24bitの2chと5.0chのハイレゾ音源がダウンロードできるコードを封入。リスナーがオーディオ環境に合わせてさまざまなスペックの音源を楽しめる仕様となっています。
布張りの豪華なパッケージやブックレットにあしらわれている磁器花瓶は、マイセンと並ぶ評価を受けるKPM(プロイセン王立磁器製作所)に製作を依頼したもの。シューマンが生きていた19世紀前半の形状と柄を土台に、シューマンが体験した苦しみや精神状態をヘコミや歪み、淀んだ色彩など表現したオリジナル創作磁器花瓶です。
Berliner Philharmoniker Recordingsは今年8月に、この『シューマン:交響曲全集』のLPヴァージョン(180g重量盤)を発表。10月には、2005年に録音、今回が初出となるアーノンクール指揮の『シューベルト:交響曲全集』をCD + Blu-ray Audio + ダウンロードの仕様で出し、その後、ラトル指揮のシベリウス:交響曲全集、2017年には
ベートーヴェンの交響曲全集をリリースする予定です。