バッファロー・ドーター 2014/06/26掲載(Last Update:14/06/27 10:09)
東京・代官山の現代アートの学校、MAD(
www.a-i-t.net/mad)では、“Making Art Different‐アートを変えよう、違った角度で見てみよう”のコンセプトのもと、2013年に長野県佐久市に開館したハウス・ミュージアム、フェンバーガーハウス(
www.fenbergerhouse.com)の訪問プログラムを11月まで開催しています。
フェンバーガーハウスは、MAD のプログラム・ディレクターであり、シンガポール・ビエンナーレ2006などの国際展のキュレーターを務めた経験のあるロジャー・マクドナルドが創設。古い山小屋を改装した、まるで小さな家のような美術館兼リサーチ・センターです。館内の目玉は、“幻覚装置”を利用した「フリッカーアートリサーチ」と、“宇宙”へと聴き手を運ぶ「スペース・ミュージック・クラブ」を体験できること。
草間彌生をはじめ数々の芸術家が、幻覚をモチーフにした作品を生み出していることから、自らも“幻覚”を体験をしてみよう、というのが「フリッカーアートリサーチ」です。いわゆるストロボのフリッカー装置で、目を閉じた状態で見ると幻覚のような視覚刺激を引き起こす「ドリームマシーン」と、ゴーグル内の強いLEDライトをヘッドフォンとともに使用する「マインドマシーン」で、未知の体験へと誘います。
また、インドの古典音楽を中心に、グループでレコードをじっくりと鑑賞するのが「スペース・ミュージック・クラブ(宇宙音楽クラブ)」。高性能のアンプとスピーカーで、大自然の中でリラックスしながらじっくりと大音量で聴く音楽は格別。情報があふれ、音楽と“向き合う”機会が少ない昨今だけに、貴重な体験といえるでしょう。フェンバーガーハウスでは、このふたつをテーマとした現代アートの学びを「日帰り」と「宿泊」の2コースとして提供しています。
なお、館内の一部では、
バッファロー・ドーターが7月23日(水)にリリースするアルバム
『Konjac-tion』のジャケット作品を手がけるイギリス在住のアーティスト、
ピーター・マクドナルドの展示も行なわれています。
オフィシャル・サイトでは、“かつてここは、謎に満ちた隠遁学者のペテン師ダン・フェンバーガー博士の私宅だった”と書かれています。希少価値の高い現代アートのコレクションが展示されており、とてもスタイリッシュな空間となっている館内ですが、さまざまなユーモアに満ちたコンセプトがあります。フェンバーガーハウスという空想ゲームに参加するような体験型の、美術館の進化形といえるでしょう。近隣の温泉と併せて夏のレジャーに加えるのも一興です。
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MAD フェンバーガー訪問プログラム開講期間:2014年11月までの土日
場所:フェンバーガー・ハウス(長野県佐久市)
講師:ロジャー・マクドナルド
受講料と定員:日帰りコース:8,100円+税〜各6名(入館料、受講料、ランチ代、お茶代含む)/宿泊コース:32,000円+税〜各5名(MAD受講生・修了生のみ)
主催:フェンバーガーハウス、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
申し込み方法:ウェブサイト
https://www.a-i-t.net/mad/pages/fenbergerhouse2014/