アート・ガーファンクル 2004/01/30掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
先日、マリファナ所持で逮捕されるという話題で、計らずとも健在ぶりを世界にアピールしてしまった
アート・ガーファンクル。そんななか、がっかりしてしまったファンのために、本日は嬉しいリリース情報です! 2月25日にアート・ガーファンクルのソロ作の初期3作品がナイスプライスで再発されることになりました! 何たるグッドタイミング! 未聴の方はこれを機に聴くべし! 発売されるのは、
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『天使の歌声(原題:Angel Clare)』(MHCP-199 \1,785(税込))
1973年発表のファースト。キーボードにラリー・ネクテル(
ブレッド)、後のプロデューサー、レイ・シェルトン、他に
ジェリー・ガルシア(
グレイトフル・デッド)などが参加。ランディー・ニューマンの曲や、ソロとして初ヒットとなる
ジミー・ウェッブの「友に捧げる賛歌」など聴き所が多いが、本作は
ロジャー・ニコルズと
ポール・ウィリアムスの名コンビが書いた「青春の旅路」(Traveling Boy)が感動巨編! 曲の後半から白熱する演奏に落涙。このメロディーを聴いて何とも思わないポップス・ファンがいるだろうか? ・・・しかし「青春の旅路」なんて邦題を言われてもね。アルバム・タイトルの『Angel Clare』にしても、これはアートが当時読んだトマス・ハーディの小説『テス』の登場人物からとったものなので、『天使の歌声』なんて邦題は大きな誤解です。
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『愛への旅立ち(原題:Breakaway)』(MHCP-200 \1,785(税込))
これも邦題が変! 1975年の傑作セカンド。プロデューサーにリチャード・ペリーを招いた意欲作。バックも
グラハム・ナッシュ、
デヴィッド・クロスビー、ラス・カンケル等、幅広いです。本作の聴き所は当時のシンガーソングライターの曲を多数とり上げている点。今となっては大名盤『ヘイ!ミスター・ドリーマー』で有名な
スティーブ・イートンや、当時は無名だった
スティーヴン・ビショップの曲に、いち早く目をつけて歌っています。他に、ボサノバの定番、
ジョビン作の「春の予感」や、黒人ドゥ・ワップの名グループ、
フラミンゴスの「瞳は君ゆえに」など、ジャンルも多彩で楽しいです。特に素晴らしいのは、
ビーチボーイズの隠れ名曲「ディズニーガール」。
ブルース・ジョンストンの書いた美しい曲で、彼も本作にゲストで参加してマス!
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『ウォーターマーク(原題:Watermark)』(MHCP-201 \1,785(税込))
スプリームス、
グレン・キャンベル、
テルマ・ヒューストンなど、大作曲家ジミー・ウェッブの曲だけを歌ったアルバムは数あれど、そんな中でも群を抜いて素晴らしいのが本作。言うまでも無く、ほとんどの曲をジミー・ウェッブの曲で固めた“ジム・ウェッブ・ソング・ブック”としてアート・ガーファンクルのファン以外からも愛され続けている1978年の作品です。プロデュースはアート自身で、マッスル・ショールズ・リズムセクションのバリー・ベケットがアソシエイト・プロデューサーとして参加。ゲスト陣も多彩ですが、AORファンからも愛される
リア・カンケル(ラス・カンケルの妻)の美声がコーラスで聴けるのが嬉しい! またジミー・ウェッブの曲以外では、
サム・クックの巨大名曲「ワンダフル・ワールド」のカヴァーが絶品! これには
ジェームス・テイラーが参加しています。