スティーヴ・ウィンウッド 2004/02/24掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
発表前には97年以来となる久方ぶりのアルバムとして、発表後には生音の良さをたっぷりと活かしたブルー・アイド・ソウルの傑作アルバムとして話題を集め、2003年の各種ベスト・アルバム選にも名前が挙がることたびたびだった
スティーヴ・ウィンウッドの
『アバウト・タイム』(写真)。ワールド・ミュージックのエッセンスも取り込んだグルーヴィーなサウンドは、彼のファンはもちろん、トラフィック含むウィンウッド作品未体験の若い音楽ファンをも虜にする懐の深い魅力であふれ、もっともっと多くの音楽ファンにこのアルバムが聴かれてほしいと願い迎えた2004年。なんと、早くもボーナス・トラックを追加した
新装版『アバウト・タイム』が発売されることに。
3月1日にイギリスで発売される予定の新装版『アバウト・タイム』には、オリジナルの11曲に加え、トラフィック時代のナンバー「Dear Mr.Fantasy」とティミー・トーマスの72年の大ヒット曲「Why Can't We Live Together」のライヴ・カヴァー・ヴァージョン(2003年のツアーからの音源)、かつてウィンウッドもセッションに参加した
ジミ・ヘンドリックスの「Voodoo Chile」(『エレクトリック・レディランド』収録)を新たにスタジオで録音したカヴァー(セッションの詳細までは不明)の計3曲を追加収録。「Why Can't We Live Together」は、通常版『アバウト・タイム』でスタジオ・ヴァージョンが聴けるので、CD一枚でライヴとの差異を楽しめもするわけだが、すでにウィンウッド・ファンの大半が通常版『アバウト・タイム』を所有しているはずで、この3曲を聴くためだけに再度購入するのも考えもの。最近はこの種の“発売数ヵ月後に音源を追加収録して再発売”パターンのアルバムが増えているので、気づけば部屋に同じ作品の別仕様盤が勢揃いなんて人も多いかと。くれぐれも音盤の買い過ぎには注意を。